
アンマン:ヨルダンのアブドッラー国王は、エルサレムのイスラム教聖地で最近発生した対立が広範な紛争の懸念を引き起こしたため、対立が繰り返されないようにする必要性についてジョー・バイデン米大統領と合意したと、国営メディアが報じた。
アブドッラー国王は月曜日の電話会談で、和平の礎は、パレスチナ国家がイスラエルと並んで出現する二国家解決に基づく包括的なアラブ人とイスラエル人の和解である、と述べたと伝えられている。
「国王陛下もバイデン大統領も、和平実現の可能性を潰してさらなる緊張へと突き進むような、エルサレム市とその聖地や住民への攻撃を繰り返さないために、あらゆるレベルでの継続的な調整と取り組みの重要性を強調した」と、ペトラ国営通信は報じた。
アブドッラー国王のハシェミット王朝は、イスラム教とキリスト教の遺跡の管理者であり、国王はイスラエルに圧力をかけるための外交攻勢の先頭に立ってきた。アクサの遺跡は、ユダヤ人には神殿の丘として、イスラム教徒には崇高な聖域として知られており、そのアクサの遺跡に対するイスラエルの攻撃をアブドッラー国王は非難している。
イスラム教の聖なる月であるラマダンが始まってからの対立は、イスラエルとパレスチナの紛争が再燃するのではないかとの国際的懸念のなか、過越の祭と重なって宗教に対する愛着を高めてきた。
ヨルダンと他のアラブ諸国は、木曜日にアンマンで開かれた会議で、警察の保護下にある超国家主義者のユダヤ人がモスクの敷地内に入ることを許可しながら、イスラム教徒の礼拝の権利を制限しているとして、イスラエルを非難した。
イスラエルは、暴力の激化に責任があることを否定している。イスラエルは木曜日に、アル・アクサモスクの敷地内におけるユダヤ人の礼拝は長年にわたって禁止を強制されてきたと述べ、そうした礼拝を許可しているとのアラブ連盟の非難をはねつけた。
イスラエルは例年通り、ラマダンの最後の数日間はユダヤ人の訪問を止めていた。
アル・アクサは、イスラエルが1967年の戦争で占領し、国際的に認められていない動きで併合した東エルサレムの旧市街の高台に位置している。パレスチナ人は、彼らの希望する将来の国家の首都として東エルサレムを望んでいる。
ロイター