ザイナブ・コジ
ロンドン:カタール国首長は月曜日、ウクライナの紛争の即時平和的解決に向けた国際的・地域的取り組みに貢献する用意があると述べた。
スイスのダボスで開催中の世界経済フォーラムで講演したシェイク・タミーム・ビン・ハマド・アール・サーニ首長は、侵略行為に関連した紛争解決の機会が増加しているとし、ウクライナ危機に関して様々な関係者と連絡を取り合っていると述べた。
「我々は、当事者を一つにすることを決して諦めてはならない。努力によって一人でも多くの命を救えると信じる限り、我々の仲介の試みには価値がある」と述べた。
また、人種や宗教を問わず、紛争のために故郷を追われた何百万人もの人々に対する支持を表明した。
「我々は、ヨーロッパの人々の一人一人の命の価値を、中東地域の人々と同様に尊いと考えている。」
「我々は、この欧州で起きている戦争の犠牲者である何百万人もの罪のない難民、そして今起こっている他の全ての戦争の犠牲者、つまりあらゆる人種、国籍、宗教の犠牲者と共に連帯する。彼ら全員を助けたいと願っている。」
シェイク・タミーム首長はパレスチナの人々の苦難について「何十年も占領され、救済のめどが立っていない」と言及した。
「ウクライナ危機の外交的解決向けて注力するのと同様に、忘れられた、あるいは無視されている他の紛争の解決にも関心と労力を注いでほしい。」
「その最も分かりやすい例は、国連設立以来、その傷口が広がり続けているパレスチナ問題だ。違法な入植による侵略行為は絶えることなくエスカレートし、パレスチナ人に対する攻撃も同様に容赦ない」と述べた。
聴衆の拍手を受けながら、シェイク・タミーム首長は、5月11日にヨルダン川西岸の難民キャンプでイスラエルの襲撃を取材中にジェニンで死亡したパレスチナ系アメリカ人のベテランジャーナリスト、シリーン・アブアクラ氏に対して賛辞を贈った。
「シリーン氏は何十年にもわたりパレスチナの人々が受けている苦難を取材してきた。私たちは心を痛めている。
彼女の死は、今年3月以降ウクライナで殺された7名のジャーナリスト、2000年以降パレスチナで殺された18名のジャーナリスト、そしてイラク、シリア、イエメンで命を失った多くのジャーナリストの事件と同様に恐ろしいことだ」と述べた。
同首長は、各国政府が宗教、地域、人種に基づく人間の価値についてダブルスタンダードを示していると批判した。
「21世紀において、我々はこのような侵略を容認してはならない。そして、政府が宗教や地域、人種に基づく人間の価値についてダブルスタンダードを示すような世界を受け入れてはならない」と述べた。
また、カタールがアラブ諸国として初めてFIFAワールドカップを開催することに対して、前例のない攻撃を受けていることを非難した。
「この数十年、中東地域は差別に苦しんできた。」
「そして、そのような差別は、我々について知らない、場合によっては知ろうとしないことが大きな原因であることに気が付いた。今でも、アラブ・イスラム諸国がワールドカップのような大会を開催することを受け入れられないという人々がいる。」
「差別を行う人の中には、影響力のある地位に就いている人物も多く含まれる。彼らは、これまでにないペースで攻撃を開始した」と述べた。