
ワシントン:米国のアントニー・ブリンケン国務長官は30日、イランのイスラム革命防衛隊が先週、ギリシャ船籍の船舶2隻を「不当に拿捕」したことを非難したと、国務省が発表した。
米国がギリシャ沖で拿捕したタンカーからイラン産石油を押収したことをめぐってイラン政府がギリシャ政府に対する報復措置を取ると警告した直後の27日、イラン軍はアラビア湾でギリシャのタンカー2隻を拿捕した。
「イランが船舶に対する嫌がらせを続け、航行権や自由を妨害していることは、海洋安全保障と世界経済に対する脅威である」と、ブリンケン長官は声明で述べた。
ブリンケン長官は、ギリシャのニコス・デンディアス外相との電話会談でこのような発言を行ったと、同省は発表した。
米国とギリシャの外交官らは、イランに対し、拿捕した船舶とその貨物、乗組員を直ちに解放するよう要求した。ブリンケン長官は、米国はNATOの同盟国と共に「この不当な拿捕と対峙」すると語った。
イランの国営海洋機関は28日、ギリシャのタンカー2隻の乗組員は拘束されておらず、健康で、船上でケアを受けていると述べた。
ギリシャ当局は先月、欧州連合の制裁により、ギリシャ沖でイラン船籍のペガスを拿捕した。米国はその後、船内にあったイラン産石油貨物を没収したと、ロイターが26日に報じた。
ペガスとロシア人乗組員はその後解放されたが、この拿捕は、イランと世界の主要国が2015年の核合意の復活を模索する中で緊張を煽った。
ロイター