
アラブニュース
ロンドン:1988年にイラン政権が行った数千人の政治犯の大量虐殺は、人道に対する罪に相当すると、ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)が2022年6月8日水曜日に発表した。
HRWは、当時の最高指導者ホメイニ師が大量処刑を命じたことを示す「圧倒的な証拠」があると述べ、少なくとも32都市で行われ、最大5千人の囚人が殺害されたと付け加えた。
詳細な質疑応答文書では、HRWはイブラヒム・ライシ大統領を含む現在のイランの古参の政治家にも責任を指し示す証拠があると述べた。
スウェーデンでは、大量処刑に関与したとされるイラン人を起訴する裁判が開かれるなど、海外の裁判所も被害者の正義を守るために乗り出している。
この裁判は2021年8月に始まり、今年中に判決が出る見込みで、HRWは「長い間認知されず正義を否定されてきた被害者にとって重要な進展」になると述べている。
HRWのイラン上級研究員であるタラ・セぺフリー・ファール氏は、次のように述べている。「1988年の大量処刑の犠牲者の家族は、何十年もの間、愛する人のために真実と正義を絶えず追い求めてきましたが、成功していません」
「スウェーデンでの裁判が、イランの現代史における最も暗い一幕のひとつに再びスポットライトを当てた今、他の国々の検察がこれらの凶悪犯罪に対する正義を追求することが極めて重要です」
HRWは詳細文書で、生存者や権利団体が数十年にわたって集めた証拠の概要を示し、イラン政権がこれまで認めてこなかった殺人の命令や監督に関与した政府高官についてのセクションを設けている。
イラン政府は大量処刑を調査しなかっただけでなく、大量虐殺について発言しようとした人々の口を封じた。
HRWは、処刑当時の次期最高指導者ホセイン・アリ・モンタゼリ師の息子であり、2016年に政府高官が処刑の様子を詳細に説明したテープを公開したアフマド・モンタゼリ氏のケースに注目した。
特別聖職者裁判所では、アフマド氏に「体制に対するプロパガンダを広めた」「国家の国内政策や外交政策に関する計画、秘密、決定事項を…スパイ行為に相当する形で明らかにした」などの罪で有罪判決が下された。
アフマド氏は2016年11月に懲役21年の判決を受けたが、その後、執行猶予が設けられた。
「1988年7月から9月にかけて、イラン当局が公正な司法手続を受ける基本的な権利を侵害し、数千人の囚人を処刑したことが、入手可能な証拠によって示されている」とHRWは述べている。
「国際法上、あらゆる民間人に向けられた大規模または組織的な攻撃の一環として行われる法的に認められない殺害およびその他の虐待は、人道に対する罪である」