
ダマスカス:シリアの国営メディアやロシア・クレムリンの報道官によると、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は火曜日、シリアを訪問し、バッシャール・アサド大統領を含む官僚らと面会した。
プーチン大統領が、戦争で荒廃しているシリアへ訪問するのは今回で2回目である。ロシア軍は2015年以来、シリア政府軍と共に戦ってきた。
この訪問は、シリアの主要同盟国であるイランと米国の間の緊張が高まっている中で行われた。直前には、米国がシリア近隣国であるイラクへの空爆により、イランのトップを担う将軍を殺害している。
革命防衛隊。カセム・ソレイマニの死により、アメリカに対する復讐の呼びかけがイラン中に巻き起こった。
米軍はシリア東部に拠点を置いており、シリアが米国とイラン間の紛争地帯と化す可能性がある。
クレムリンの報道官であるドミトリー・ペスコフ氏によると、プーチン大統領はダマスカスにあるロシアの指揮所を訪問し、そこでバッシャール・アサド大統領と面会した。2人の指導者に対し、シリアのさまざまな地域の軍事状況報告が行われた。
ペスコフ氏によると、プーチン大統領はアサド大統領との会話の中で、「広大な範囲において、シリアの国家権力と領土保全の修復を援助する」と述べた。
国営通信社であるSANAは、プーチン大統領とアサド大統領がシリア首都にあるロシアの軍事基地で面会した事実以外、詳細を発表していない。
プーチン大統領が最後にシリアを訪れたのは、2017年にロシア軍の任務達成を宣言した際である。ロシアはアサド大統領の主要な後援者であり、過去4年間に渡り権力のバランスを自身に有利に傾けてきており、今では国の大部分が政府軍の傘下となっている。
2011年3月に始まったシリアの紛争により、40万人以上が死亡している。
先週、米国の戦闘機が、イラク西部およびシリア東部のイラン支援のイラク人民兵の基地を攻撃し、25人が死亡、数十人が負傷する事態となった。
米国政府は、世界のエネルギー供給にとって重要なルートである中東の全水路上の船舶に対し、イランからの予測不能な攻撃の可能性について警告した。
一方、ドナルド・トランプ大統領がイランの52箇所の地域を攻撃すると脅したわずか数日後に、米空軍は、ユタ州にて52機のジェット戦闘機による訓練を開始している。
AP