アラブニュース
ジェッダ: イランは3週間で核爆弾を製造できる量の濃縮ウランを保有しており、同国の原子力計画が平和的である保証はないと国連核監視団は水曜日に発表した。
国際原子力機関(IAEA)は「宙に浮いている安全対策に関してイランがIAEAに協力する姿勢を見せず、そのため問題解決に向けた進展がないことについて、ラファエル・グロッシ事務局長は懸念を深めています」との声明を発表した。
IAEAは未申告の施設3カ所に核物質があったことに関しイランに回答を求めている。この問題で6月のIAEA理事会がイランに対し非難決議を採択する事態となった。
水曜日、グロッシ事務局長はイランに対し、3つの施設に関する未回答の質問について「すべての法的義務を果たす」よう促した。
原子力活動を監視するカメラ27台を切り離すとの6月のイランの意思決定により、「イランの原子力計画が平和的なものとは保証できなくなった」と同機関は発表した。
イランの核開発を抑制するために2015年の核合意を復活させるという協議が頓挫したまま今回の報道との運びとなった。この協定は、ドナルド・トランプ前米大統領が2018年に離脱して、イランへの経済制裁を再開したことから瓦解が始まった。
その動きに応じ、イランは濃縮ウランの備蓄を含め原子力開発計画の制限に関する協定を放棄するようになった。
IAEAによるとイランの濃縮ウラン備蓄量は約3,940kgに増加し、協定で定められた制限値の19倍以上になっているとのことだ。
イランが保有する60%濃縮ウランは、兵器に使用するために必要な90%の閾値に近く、現在55.6キロある。イランのウラン濃縮が進んでいることから、核兵器に必要な相当量に達するのに必要な時間はおそらく「3~4週間」程度だろうとグロッシ事務局長は述べた。