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湾岸協力会議、核兵器のない中東へのコミットメントを改めて表明

サウジアラビアの国連常任委員、アブドルアジーズ・アルワシル氏。(@ksamissionun/ファイル)
サウジアラビアの国連常任委員、アブドルアジーズ・アルワシル氏。(@ksamissionun/ファイル)
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15 Nov 2022 06:11:02 GMT9
15 Nov 2022 06:11:02 GMT9
  • サウジアラビアのアブドルアジーズ・アルワシル特使は、GCCを代表して、原子力の平和利用に関して完全かつ自由に利用する必要性を強調した
  • 同氏は第3回「核兵器及びその他の大量破壊兵器のない中東地帯の創設に関する国連会議」で発言した

エファレム・コッセイフィ

ニューヨーク:湾岸協力会議(GCC)加盟国は11月14日月曜日、中東に核兵器のない地帯を創設するためにはすべての当事者の「政治的意思」が必要であることを認める一方で、そのために「努力を惜しまず」協力することを誓った。

また、GCC加盟国は1970年に制定された国連の画期的な核不拡散条約の目的に沿って、「一国家の核エネルギー平和利用の正当な権利」を強調し、追加的な義務なしに、その技術を全面的に利用することを呼びかけた。

核拡散防止条約(NPT)は、核兵器の拡散防止、既存の核兵器の廃棄、核エネルギーの平和利用の促進を3本柱として、半世紀以上にわたって世界の不拡散努力の礎となってきた。

GCC諸国を代表して、サウジアラビアのアブドルアジーズ・アルワシル国連常駐代表は、「中東で進行中の秘密裏に行われている核活動」と「国際原子力機関(IAEA)によって管理されていない特定の核施設」があることに懸念を表明した。

これは、核兵器のない中東を実現するという「目標に対する冒涜」であり、「信頼構築に向けた努力を鈍化させ」、「国内外の平和と安全を脅かす」ことになると同氏は述べた。

アルワシル氏は、2018年に国連総会決議によって設立された「核兵器及びその他の大量破壊兵器のない中東地帯の創設に関する国連会議」の第3回会合で発言した。

1995年のNPT再検討会議で、大量破壊兵器のない中東地帯に関する決議が採択され、2010年にはさらなる発展が図られた。

アルワシル氏は、これら2つの再検討会議の成果は、依然として「中東に非大量破壊兵器地帯を設置するという究極の目標を達成するための重要な基準」であると述べた。

核保有国であるイスラエルはNPTの加盟国ではない。

イランは加盟国であるが、IAEAはイランの核施設からの監視装置の撤去や、ウラン濃縮が実施されたとみられるイラン国内の主要施設への立ち入りの禁止に数カ月前から懸念を表明している。

ロイター通信によると、米国、英国、フランス、ドイツはつい3日前、国連の核監視機関であるIAEAの理事会に対し、イランが核研究の一環であると宣言した3つの施設でウランの痕跡が見つかった理由を説明することが「不可欠かつ緊急」であるとする決議を採択するよう求めたばかりである。

また、決議文の草案では、「イランからの実質的な協力が不十分なため、3つの未申告拠点に関する保障措置の問題が未解決のままであることに深い懸念を表明する」と記されている。

アルワシル氏は、「この地域で未発表の核活動が行われていないことを保証するため」すべての核施設をIAEAの保障措置制度の対象とすることの重要性を強調した。

その後、アルワシル氏はサウジアラビアを代表し、同国が「姉妹関係にあるアラブ諸国と協力して、核兵器やその他の大量破壊兵器およびその運搬手段のない中東地帯の設置に向けた法的拘束力を持つ会合の開催を求める総会決議を発表した」と述べた。

さらに、同氏は次のように付け加えた。

「我が国は、そのような中東非大量破壊兵器地帯の設置を目指すあらゆる努力と、その狙いを達成するための地域諸国との協力を支持します」

「信頼対策の構築と良好な隣国関係は、そうした地域を確立し、地域の平和と安全をもたらすための重要な柱であります」

アルワシル氏は、そのためには政治的意思の確保が重要だと繰り返し、次のように述べた。

「中東で秘密裏に核活動が行われ、IAEAの監督下にない核施設が存在することは、中東非大量破壊兵器地帯の設置の目的には合致しません」

「このことはむしろ国際的な平和と安全を脅かすことになるでしょう」

同氏は次のように付け加えた。

「中東が直面している課題は、平和的共存を実現し、すべての人々のための発展と繁栄を達成するため、この地域のすべての国々の間で緊張緩和と信頼の構築、そして善意の表明のための協調的努力を必要としています」

「IAEAの監視対象外のイスラエルの核施設や、その他の秘密裏に行われている核活動について、これらが平和目的であることを確認する必要があり、このことは本当に懸念すべきことです」

「中東非武装地帯の設置という私たちの主たる目的を達成するための第一歩として、この地域におけるすべての核活動の平和的な性質を確保しなければなりません」

アルワシル氏は、サウジアラビアは過去2回の「核兵器及びその他の大量破壊兵器のない中東地帯の創設に関する国連会議」に積極的に参加しており、この問題を議論するための法的枠組みに関する意見と専門知識の交換を歓迎する、と述べた。

また同氏は、アフリカ、ラテンアメリカ、アジアなど、各地で既に非大量破壊兵器地帯の目標達成に成功している国々との意見交換を呼びかけた。

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