
アラブニュース
ドバイ:アラブ世界初の月探査ミッションを行う予定のUAEの月面探査機の打ち上げ最終準備が完了した。29日に発表された。
月面探査機「Rashid」は11月30日(水)に米フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げられ、月に向かう5ヶ月間の旅を始める。
日本の株式会社ispaceは声明の中で、同社の「HAKUTO-R」ミッション1の月着陸船をスペースX社のロケット「ファルコン9」に搭載する作業を完了したと発表した。
ispaceの創業者である袴田武史CEOは、「打ち上げ前の最終準備が完了し、ミッション1の第一段階を終えることができて嬉しく思う」と述べた。
「このミッションのために、世界中から実証済みの技術や部品を採用することで、信頼性と低コストを両立させた設計・開発モデルを使用した」
ムハンマド・ビン・ラシード宇宙センター(MBRSC)は、UAE時間(GMT+4時間)午後12時39分からの打ち上げ生中継の視聴を世界中に呼びかけた。
Watch the live coverage of the launch of Rashid Rover, the first Emirati Mission to the surface of the Moon, from Cape Canaveral Space Force Station on Wednesday 30 November at 10:30 AM UAE Time. The mission will launch at 12:39 PM UAE time: https://t.co/LbRXOKflpD #UAEtotheMoon pic.twitter.com/Kl0w6NVamj
— MBR Space Centre (@MBRSpaceCentre) November 29, 2022
同センターによると、探査機「Rashid」は2023年4月に「マレ・フリゴリス(「氷の海」)の南東外縁に位置するアトラス・クレーターの未踏の表面に着陸する」予定だという。
「連続的な太陽光照射の持続時間や地球からの通信可視性など、目標地点の基準を『エミレーツ・ルナ・ミッション』チームが慎重に検討した」
月探査ミッションが成功すれば、UAEは月面に着陸した4番目の国となる。
重量10kgの探査機「Rashid」は、月の土の特性、月面での可動性、月の記載岩石学・地質学、ダストの動きを調査するほか、表面プラズマの状態や月の光電子シースを研究する予定だ。
「エミレーツ・ルナ・ミッション」チームによると、2つの高解像度カメラ(顕微鏡カメラと赤外線カメラ)を使用してデータと画像を地球に送るという。
この月ミッションはUAEの宇宙探査計画の最新のものだ。同国は2021年2月に探査機「HOPE」を火星周回軌道に投入するという歴史的偉業を成し遂げ、無人ミッションを火星に向けて打ち上げた最初のアラブ国家となった。