キーウ:ウクライナ高官によると、ロシアは16日、ウクライナをミサイルで攻撃し、国内各地の重要なインフラに損害を与えた。市民がシェルターに避難する一方、攻撃された地域は停電になっているという。
地元当局は、10月以降の大規模なミサイル攻撃により、ウクライナ東部のハリコフ、黒海のオデッサ、中西部のヴィニツァのインフラが損害を被ったと述べた。
また、ハリコフ、中心都市ポルタバ、キーウの一部が停電し、北部シュミー地方は停電に見舞われたと地方当局が発表した。
首都キーウにいるロイター通信記者によると、大きな爆発音が響き渡り、ウクライナ全土で防空システムが作動したのを確認した。ウクライナの鉄道運営会社によると、多くの鉄道路線が停電し、放置されたままになっている。
大統領府副長官であるキリーロ・ティモシェンコ氏は、中心都市クリビリフで住居ビルが被災し、瓦礫の下に人が閉じ込められている可能性があると述べた。
キーウ州知事のオレクシイ・クレバ氏は、ロシアはウクライナを「大規模に攻撃していた」と述べた。
死傷者の有無や、どのような重要インフラに被害が及んだかについての詳細は、直ちには明らかにならなかった。
ティモシェンコ氏はメッセージアプリのテレグラムに、「空襲警報を無視せず、避難所にとどまるように」と書き込んだ。
今年2月にウクライナに侵攻したロシアは、10月からはウクライナのエネルギー関連のインフラを攻撃しており、冬の始まりにウクライナ全土で停電を繰り返し引き起こしている。
ロシア政府は、基本的なインフラへの攻撃は軍事的に正当なものだと主張している。ウクライナ側は、市民に不幸をもたらすことを意図した攻撃は戦争犯罪だと非難している。
ロイター