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死者多数のミサイル攻撃はロシア兵の携帯電話使用が原因:国防省

ロシア政府は当初、先週末の攻撃で死亡したロシア軍兵士は63人だとしていた。(ファイル/AFP)
ロシア政府は当初、先週末の攻撃で死亡したロシア軍兵士は63人だとしていた。(ファイル/AFP)
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04 Jan 2023 11:01:08 GMT9
04 Jan 2023 11:01:08 GMT9
  • 国防省は、新年の攻撃で死亡したロシア軍兵士が89人に増えたと発表した
  • 東部戦線のバフムートでは今も激しい戦闘が続いている

モスクワ:ロシア国防省は4日、ウクライナによるミサイル攻撃を受けた原因は同国軍兵士が規則に違反して携帯電話を使用したことだと述べた。

また、この攻撃による死者数が当初の報告から大きく増え89人となったことを明らかにした。

同省は当初、先週末の攻撃で死亡したロシア軍兵士は63人だとしていた。

ロシア国内の一部のコメンテーターがウクライナでの作戦に身が入っていないとの主張を強めて怒りを募らせている中、今回の発表が行われた。

ソーシャルメディア上の怒りの声の大半はロシアのウラジミール・プーチン大統領ではなく軍司令官に向けられた。

ここ数ヶ月の戦場での大きな撤退に続く新たな打撃となった今回の攻撃に関して、同大統領は公にコメントしていない。

ロシア国防省によると、ロシア軍が仮宿舎にしていたマケエフカの職業訓練校にウクライナ軍のミサイル4発が着弾した。

マケエフカは、ロシア占領下にあるウクライナ東部ドネツク州の州都ドネツクの双子都市だ。

正式な調査が開始されたものの、同省は、攻撃を受けた主な原因は多数の兵士が規則に違反して携帯電話を使用したことであることは明らかだと指摘した。

同省は4日午前1時(GMT3日午後10時)過ぎに出した声明の中で、「この要因は、敵が兵士の位置を追跡・特定しミサイル攻撃を実施することを可能にした」と述べた。

しかし、ロシアの著名な戦争特派員で2022年末にプーチン大統領から「勇気勲章」を授与されたセミョン・ペゴフ氏は、国防省の説明を疑問視した。

同氏はテレグラムへの投稿の中で、ウクライナはドローンや情報活動を通してロシア軍の位置を特定できた可能性があり、携帯電話が原因とは限らないと指摘した。

同氏は、「『携帯』が原因という説明はあまり説得力がない」と述べた。「このようなことはめったに言わないのだが、この場合は黙っている方がいいと思う。少なくとも調査が終わるまでは。結果としてあからさまな責任転嫁の試みのように見えてしまうからだ」

また、犠牲者の数がさらに増えるという見方を示した。

「残念ながら、犠牲者の数は増え続けるだろう。発表されたデータはすぐに確認できた人数である可能性が高い。行方不明者の数は残念なことにずっと多い。情報源を明かすことはできないが、信頼できる情報だと考えている」

ウクライナ軍による特定の攻撃に関してはめったにコメントしないウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、3日に行ったビデオ演説の中で今回の攻撃に言及しなかった。

ウクライナ軍は、攻撃を実施した結果としてマケエフカ近郊でロシア軍の装備が破壊され、兵士も死亡した可能性があると述べた。

しかし、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

ロシア国内のナショナリストブロガーや地域の一部の親ロシア派関係者はマケエフカでの死者数を数百人としているが、その推定は誇張されているという声もある。

「ロシアによる大規模な攻勢」

ゼレンスキー大統領は、ロシアが大規模な攻勢を開始すると予想した。

同大統領はビデオ演説の中で次のように語った。

「疑いなく、現在のロシアの支配者たちは、残されたもの全て、集められる者全員を投入して、この戦争の流れを変えようとしている。あるいは少なくとも自分たちの敗北を遅らせようとしている」

「このロシアのシナリオを阻止する必要がある。我々はそのために準備している。テロリストは必ず敗北する。彼らによる新たな攻勢の試みは全て失敗する」

戦死したロシア軍兵士の配偶者たちを支援しているあまり知られていない愛国団体はプーチン大統領に対し、ウクライナでの勝利を確実にするために数百万人の大規模動員を命じ国境を封鎖するよう求めている。

ゼレンスキー大統領は、ロシアが全面的な動員を計画しているというウクライナの主張を改めて表明した。

ロシア当局は現時点ではそのような計画は考えていないとしている。

ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官はインタファクス通信に対し、プーチン大統領が4日にトルコのタイイップ・エルドアン大統領との会談を予定していることを明らかにした。

ウクライナ侵攻開始以降に両首脳が行ってきた一連の対話の最新のものとなる。

昨年、トルコは国連と共に仲介者としてウクライナの港からの穀物輸出を可能にする合意を成立させた。

しかし、戦闘が激化の一途をたどる中、真剣な和平交渉の可能性は遠いように見える。

ウクライナのザルジニー大将は、3日に行った米国統合参謀本部議長マーク・ミリー大将との電話会談を要約する中で、対ミサイル兵器システムが確実に供与されるよう尽力してくれた米国に謝意を表明した。

ウクライナ政府によると、このシステムは発電施設を狙ったロシアのミサイルを次々と撃墜している。

ザルジニー大将は、ウクライナがロシアに対する勝利の可能性を高めるために必要とする装備について協議したことを明らかにした。

ウクライナ高官が連日のように繰り返しているメッセージだ。

イギリスのリシ・スナク首相はゼレンスキー大統領に対し、「最近の1000基以上の対空ミサイル供与で示されたように」、イギリスによる長期的な支援に期待してほしいと伝えた。首相府が3日に発表した。

プーチン大統領は、ロシアの安全保障に対する脅威を抑止しロシア語話者を保護するため、「特別軍事作戦」と呼ぶウクライナ侵攻を2022年2月24日に開始した。

ウクライナと同盟国は、ロシアが正当な理由なく帝国主義的に領土を奪おうとしているとして非難している。

ウクライナ軍参謀本部は4日、ロシアが過去24時間にクラマトルスク、ザポリージャ、ヘルソンの3都市の民間インフラを標的としてミサイル攻撃7回、空爆7回、多連装ロケットシステムによる攻撃85回以上を実施したと発表した。

同本部は、「民間人に死傷者が出ている」と述べた。ロシア側は民間人を標的にしたことを否定している。

この戦況報告についてはロイターは独自に検証できていない。

ロイター

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