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フーシ派が支配するサヌアで部族長が暗殺される

イエメンのサヌアにいる武装勢力フーシ派。(2020年2月19日撮影)(ロイター)
イエメンのサヌアにいる武装勢力フーシ派。(2020年2月19日撮影)(ロイター)
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10 Jan 2023 12:01:48 GMT9
10 Jan 2023 12:01:48 GMT9
  • フーシ派は批判者への弾圧を強化しており、走行中の車からの銃撃が相次いでいる。今回の暗殺はその中で最新のものだ。
  • 一方、マアリブ郊外ではここ3日間、政府軍とフーシ派の間で激しい戦闘があり、数人が死傷した。

サイード・アル・バタティ

アル・ムッカラー:フーシ派の支配下にあるサヌアで8日夜、何者かが部族長を暗殺した。走行中の車からの銃撃や攻撃が相次ぐ中、新たな銃殺事件が起きたとみられている。

現地メディアの報道と遺族の発言によると、ダマール州で部族長を務め、事業を営んでいたナセル・アブドゥラ・タマ・アル・クマイム氏は、自宅の外で襲撃者に射殺され、襲撃者は現場から逃走したという。

フーシ派はこの銃殺事件についてコメントしていないが、フーシ派はこうした事件を一族内の争いと関連付けたり、敵対者が地域の安全を揺るがすために攻撃を行ったと非難したりすることが多い。

サヌアで政治家や裁判官、活動家、学者、軍当局者、治安当局者が標的にされ、走行中の車からの銃撃で殺害される事件が相次ぐ中、国民全体会議のメンバーであるアル・クマイム氏が新たな犠牲者になった。

元軍司令官で元イエメン国エチオピア大使のディルハム・ノマン少将は10月にサヌアで殺された。フーシ派の支持者で元国会議員のアブドゥラ・モハメド・アル・キブシ准将は、9月にアル・ハサバ地区にある自宅の外で殺された。最高裁判事のモハメド・ハムラン氏は、8月に自宅の外で武装集団に拉致された直後に殺された。

2020年には、フーシ派のハッサン・ザイド青年・スポーツ相が、サヌアで車を運転していたときに武装した男たちに射殺された。

フーシ派は以前から、フーシ派の支配下にあるサヌアやイエメンの他の地域に平和と平穏をもたらし、爆撃や殺戮を終わらせたと自慢げに言っている。しかし、暗殺が行われている。フーシ派による冷酷な支配や公務員給与の未払い、悪化している飢饉の影響を軽減できていないことに対する反発が高まる中、フーシ派は、声高に批判する人たち、主にネット論客への弾圧を強化し、拉致した多数のイエメン人を起訴している。

一方、戦場に目を向けると、中部マアリブ郊外ではここ3日間、政府軍とフーシ派の間で激しい戦闘があり、数人の戦闘員が死傷した。

イエメン軍の報道官であるアブドゥ・アブドゥラ・マジリ少将は9日、アラブニュースに対し、「フーシ派はここ3日間、マアリブ南部、北部、西部で政府軍を攻撃している。その結果、激しい戦闘が行われ、大量の重火器が使われた」と話した。

「(国連が仲介した)停戦が破綻して以降、最も激しい攻撃だった」とマジリ氏は述べた。「最も激しい戦闘はマアリブ南部ジュバ地区で行われた。フーシ派は、マアリブに近づくため、政府支配地域に向かってさらに前進した。イエメン政府にとってマアリブは、都市部にある主要な砦であり、イエメン北部最後の砦だ」

2021年の初めにフーシ派が、エネルギー資源の豊富なマアリブを占領するために大規模な軍事行動を開始して以来、数千人の兵士や民間人が死亡している。しかし、マアリブの近くまで前進しているにもかかわらず、フーシ派はマアリブを征服できていない。軍隊や、同盟関係にある部族が激しく抵抗しているからだ。アラブ連合軍も支援している。

国連が仲介した停戦協定が昨年4月に発効して以降、マアリブや他の激戦地だった地域では戦闘が大幅に減少した。しかし、仲介国や救援機関が停戦延長を嘆願したにもかかわらず、フーシ派が拒否したため、停戦は10月に破綻した。

他の場所では、フーシ派の狙撃兵が8日、農村部で子供2人を負傷させた。南部タイズの住民が明らかにした。アブドゥラ・モハメド・アル・ファキさん(11)とメヌール・モハメドさん(8)は、サベル地区にある自宅の外で遊んでいたときに撃たれて負傷したと報じられている。

停戦中にもかかわらず、フーシ派は8年に及ぶタイズの包囲を終わらせることに同意せず、砲撃や攻撃もやめなかった。

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