サイード・アル・バタティ
アル・ムッカラー:イエメンの紛争当事者は、地域および世界の仲介者による継続中の外交努力が、国連仲介による停戦の延長、もしくは紛争終結のための持続的な和平協定に結びつくだろうという、慎重な楽観論を表明した。
イランが支援するフーシ派と国際的に認められたイエメン政府は、ハンス・グルンドベルグ国連特使とオマーンの仲介者らによる継続中のシャトル外交が、少なくとも停戦延長の障害となっている厄介な問題の解決につながることを期待している。
この問題には、フーシ派支配地域の公務員への給与支払いや、包囲された都市タイズおよびその他の州の道路封鎖解除などが含まれている。
「フーシ派の姿勢を伝えてくれる特使を待っている。同派は停戦延長と停戦条件の拡大に向けた最終提案を提出しており、進展の兆しが見える」と、匿名を希望するイエメン政府関係者がアラブニュースに語った。
オマーンの仲介者らがイエメンの首都を発つ前に会談した、サヌアのフーシ派指導者らも、問題解決に向けて同様の期待を表明した。
フーシ派最高政治評議会のマフディ・アルマシャート議長は月曜に、オマーンの仲介者らは支配地域の公務員の給与支払い、サヌア空港およびホデイダ港の完全運用、囚人交換に関する「前向きな」提案を示したと述べた。
フーシ派支配地域の公務員への給与支払いと、タイズの道路封鎖解除という2つの争点は、10月に国連仲介による停戦の崩壊の一因となり、イエメン全土における激しい戦闘につながることが懸念された。
フーシ派は、イエメン政府が石油とガスの販売で得た利益によって全国の公務員に給与を支払い、サヌア空港とホデイダ港に課されているとされる制限を緩和しない限り、停戦の延長も、タイズの幹線道路の封鎖解除もしないと述べてきた。
フーシ派の要求とは対照的に、政府は、フーシ派戦闘員や追加記載された同派支持者を含まない、修正済み2014年給与支払い名簿に基づいてのみ、フーシ派支配地域の公務員への支払いを行うとしてきた。
イエメン政府は、和平を促進し、タイズの人々の苦境を緩和するために、さらに譲歩して、サウジアラビアによる赤字の補填を受け、フーシ派支配地域の公務員へ支払いを行うことを提案する可能性があると、前出の関係者は語った。
「そう、サウジアラビアの兄弟たちが、停戦延長と引き換えに不足額を補填してくれる可能性がある。政府にとって2014年の計算書に基づいて給与を支払うことは問題なかった。問題は常に約束を実行にうつす過程にある」とのことだ。
月曜の国連安全保障理事会への報告において、グルンドベルグ氏は、外交努力によって内戦の方向性が大きく変わるだろうという楽観的見解を表明した。
「このところ、イエメンの紛争を解決するための地域的および国際的な外交活動が活発になっている。この問題に関するサウジアラビアとオマーンの取り組みに対し、改めて感謝したい。8年間の紛争の軌道が大きく変わる可能性が見えている」とグルンドベルグ氏は述べた。
ウェブサイト「Marib Press」の編集者であるモハメド・アルサレヒ氏は、フーシ派が合意を破ってきた長い歴史を踏まえ、フーシ派の軍事的権力掌握を正当化し、同派にさらなる資金を与えるいかなる和平合意にも、警鐘を鳴らしてきた。
アルサレヒ氏は、「既存の問題に根本的に対応する必要がある。フーシ派は7年以上にわたる紛争の中で、イエメン社会の精神構造を変容させ、教育課程を変え、若い世代を洗脳した」と述べ、同派が武装解除し、政治的団体となることを求めた。「フーシ派は政党を結成することで政治に参加すべきだ」