ドバイ：国営通信IRNAは5日、イランの最高指導者が、最近の反政府デモで逮捕された者を含む「数万人」の囚人に恩赦を与えたと報じた。

しかし、国営メディア報道で発表された詳細によると、アヤトラ・アリー・ハメネイ師が承認した恩赦には条件があり、この措置はイランで拘束されている多数の二重国籍者のいずれにも適用されないという。

国営通信社IRNAによると、「地上の腐敗」（一部のデモ参加者にかかっている死刑に値する容疑で、このうち4人が処刑された）で告発された人々も赦免されないという。

国営メディアは、「外国機関のためのスパイ活動」で告訴された者や「イスラム共和国に敵対するグループに所属している」容疑者にも適用されないと報じている。

イランでは昨年9月、クルド系イラン人の若い女性が同国の道徳警察に拘束されて死亡した事件を受けて、抗議デモが展開された。あらゆる階層のイラン人が参加し、1979年の革命以来、イスラム共和国に対する最も大胆な挑戦のひとつとなった。

活動家向け通信社HRANAによると、当局がイランの外敵が扇動したと非難するこの抗議行動に関連して、約2万人が逮捕されたという。

権利保護団体によると、70人の未成年者を含む500人以上が弾圧で死亡した。イラン司法当局によると、少なくとも4人が絞首刑に処された。

ゴラームホセイン・モフセニー・エジェイー司法長官は、ハメネイ師に宛てた恩赦を求める書簡の中で、次のように述べている。「最近の出来事で、多くの人々、特に若者が、敵の教化とプロパガンダの結果として、間違った行動や犯罪を行った」

絞首刑が始まって以来、抗議行動はかなり鈍化している。

「外敵と反革命勢力の計画が阻止されたので、これらの若者の多くは今、自分の行動を後悔している」とエジェイー氏は書いている。

ハメネイ師は、1979年のイスラム革命記念日にちなみ赦免を承認した。

この恩赦は、「外国機関のためにスパイ活動を行い、外国の諜報員と直接接触し、故意の殺人や傷害を犯し、（及び）国家財産への破壊や放火を行った罪に問われている者」に対しては適用されないという。

司法長官代理のサデク・ラヒミ氏は、「当然ながら、自らの活動に対して遺憾の意を表し、その活動を繰り返さないことを書面で約束しない者は、赦免されない」と述べたと国営メディアは報じている。

ノルウェーに本拠を置くイラン人権団体は今週、拘束された少なくとも100人の抗議者が死刑判決を受ける可能性があると発表した。

アムネスティ・インターナショナルは、「イランを揺るがした民衆蜂起に参加した人々を威嚇するためにもくろまれた偽裁判」だとしてイラン当局を批判している。

ロイター