
パナマ市: イラン政府が戦略海域であるパナマ運河に船を送っているという報告を受けて、パナマ当局は7日、イランの海軍艦艇は国際規範を遵守する限り運河を航行することを許可されると述べた。
この運河にイラン軍が駐留すれば、20世紀初頭に大西洋と太平洋を結ぶこの水路を建設した米国を怒らせることになり、米国政府は西半球におけるイラン政府の活動を注意深く監視していると警告している。
運河の管理権をパナマに渡し、中立の地位を確立した1977年の国際条約を引用して、パナマ運河は、船舶が世界的な安全基準を遵守し、通行料を支払い、敵対行為を行わないことを条件に、運河は「安全で平和的な航行のために開かれていなければならない」と述べた。
「前述の規制に基づいて、パナマ運河局は、これらすべての要件を満たす船舶の航行を許可する義務がある」と当局は声明の中で述べた。
地元メディアは、イラン海軍艦艇の到着が間近に迫っていると報じている。
ラ・エストレージャ・デ・パナマ紙は1月13日、イラン政府がラテンアメリカでの存在感を強化するためパナマ運河に軍艦を配置する予定であると書いた。
元フロリダ州知事のジェブ・ブッシュ氏は、1月16日のワシントン・ポストのコラムで、イランが西側の石油制裁を回避するよう助けているとしてパナマを非難したため、火に油を注ぐこととなった。
「パナマの支援がなければ、イラン政権は世界中に石油とガスを密輸する上で大きなハードルに直面するだろう」と、2人のアメリカ大統領の兄弟また息子であるブッシュ氏は書いた。
先週、米国務省のヴェダント・パテル報道官は、同国政府が西半球でのイラン政府の海軍活動を注視していると述べた。
「我々は、イラン政権に責任を負わせるため、引き続きツールベルトにたくさんのツールを用意している」とパテル氏は記者団に語った。
アメリカ合衆国は1914年にパナマ運河を完成させ、 防衛のために軍事基地を開設した。
1977年の条約により、1999年12月31日に同運河をパナマに引き渡す道が開かれた。
パナマ運河局によると、2022年には1万4,000隻以上の船舶が80キロメートル(50マイル)の水路を航行した。同運河の海上貿易は世界全体の5%を占めている。
AFP