モハメッド・ナジブ
ラマッラー:土曜、イスラエル当局による旧市街の2つの学校の合併計画をめぐり、パレスチナ人の親たち数十人が東エルサレムでデモ行進を行った。
親たちはオマリヤとマウラウィの学校で行われたデモ行進に参加し、この計画は旧市街の学校の空洞化につながりかねない不当で危険な決定であるとして、抗議の声を上げた。
エルサレム人活動家のアーメッド・アル・サファディ氏は、今回のイスラエルの動きを、バブ・アル・サヒラの近くにあるアル・カディシヤの校舎を入植者のための学校に変えるために計画されたものであると述べた。
エルサレム全国行動委員会のメンバーを務めるアル・サファディ氏は、エルサレムの学校に対するイスラエル当局の激しい攻撃を止めなければならないと話した。
エルサレムの人々は、イスラエルの教育案を 「人種差別的」であるとして非難している。
イスラエル当局は一部の学校に対し許認可を取り消すと脅し、パレスチナのカリキュラムを教えないことを義務づける請願書への署名を校長に強要してきた。
パレスチナ政府でエルサレム問題担当大臣を務めたこともある弁護士で作家のアブ・ジヤド氏はアラブニュースに対し、「イスラエル人の目的がオマリヤ校を支配することであるならば、この学校は古代の建物であり、イスラムのワクフであり、アル・アクサモスクの境界の1つを形成するものです」
今回の措置を通じて、アル・アクサモスクの北側広場と岩のドームを支配することが可能であると、ジヤド氏は言う。
「しかし、もし彼らの目的が、旧市街の中に入植の前哨基地を建設するため、アル・サーディア地区の中心にあるマウラウィ校を支配することであるなら、恐ろしいことになるでしょう」と、ジヤド氏は述べた。
「この2つの学校に対して起きていることは、東エルサレムの教育をターゲットにしているだけでなく、その背後に、はるかに大きな入植の意図があるのです」
著名なエルサレム人活動家のイマド・ムナ氏はアラブニュースに対し、イスラエル当局は東エルサレムの教育を全面的に支配することを望んでいると話した。
ムナ氏によれば、市街東部の教育の質がターゲットとなったことで、これまで多数の生徒が学校を中退し、イスラエルの労働市場に加わる結果となってきたという。
エルサレムの人々は、イスラエル当局がパレスチナのカリキュラムを歪曲し、イスラエル版のカリキュラムに置き換えることで、「パレスチナの記憶と歴史を消去」しようとしていると主張している。
東エルサレムに住む約35万人のパレスチナ人はイスラエルの身分証明書を保有しているが、イスラエルは彼らを市民ではなく住民とみなしている。
昨年7月、イスラエル当局は、東エルサレムで2,000人以上の生徒を教える6つの学校の許認可を取り消した。
当局の主張は、これらの学校が「教科書でイスラエル国家への反感を煽り立てる内容を教えている」というものだった。
2019~2020学年度において、授業の全部または一部でイスラエルのカリキュラムを教えている学校は50校、生徒数は8,300人に上る。
生徒の親たちは、エルサレムでの教育にイスラエルが干渉することを拒否している。
「教育はエルサレムの人々にとって大きな関心事です。イスラエルによる占領との対立の一部は科学に基づく文明の対立であるため、不可欠で重要な問題だと考えているのです」と、ムナ氏はアラブニュースに語った。