
パリ:フランスは2日、イランの核開発の進展が「非常に懸念される」と述べた。国連の核査察によって、ウランの濃縮が原子爆弾に必要な90%近くまで進んでいることが判明し、それを受けるかたちでコメントを出した。
「核査察の報告には、イランの進んでいる方向が非常に懸念されると記されている」。フランス外務省のアンクレア・ルジョンドル報道官は記者会見でそう語り、そうした進展は「前例のないもので、極めて深刻」と続けた。
国際原子力機関(IAEA)は先月28日、ウランの濃縮度が83.7%に達したことは間違いないと述べた。これは、核爆弾の製造に必要な90%をわずかに下回るレベルだ。
イランは先週、60%を超えるようなウラン濃縮は試みていないと述べていた。
外交筋が1日語ったところでは、IAEAのトップが4日にイランのイブラヒム・ライシ大統領とテヘランで会談する。同国の原子政策について「対話を再開する」ためだという。
イランは、2015年に大国と結んだ画期的な協定で定められた限度を遥かに超えてウランを濃縮してきた。2018年に米国が離脱して以来、協定は効力を失いつつある。
AFP