
アラブニュース
ロンドン:イランは「弾圧の手段」として少数民族のメンバーを処刑していると、アムネスティ・インターナショナルが主張している。
イランの人権団体アブドラマン・ボルーマンド・センターと共同で発表した報告書の中でアムネスティは、今年に入ってから処刑された94人には、クルド人14人、バルチ人13人、アフワジ・アラブ人1人が含まれており、「著しく不公平」な裁判によってさらに多くの死刑宣告がなされていると述べた。
アブドラマン・ボルーマンド・センターの所長であるロヤ・ボルーマンド氏は、次のように述べている。「イラン当局は、恐ろしい規模で死刑を執行している。彼らの行為は生存権の侵害であり、少数民族をさらに抑圧するだけでなく、異論を唱えれば街頭や絞首台で強権的に対処されるという恐怖を広めようとする、恥ずべき試みである」
処刑の多くは秘密裏に行われている。アムネスティによれば、これは国際法に違反するものであり、2022年9月からイランを巻き込んだ大規模な抗議行動に対する報復であるという。この抗議行動は、クルド人女性マフサ・アミニさんが、ヘッドスカーフの着用法が不適切だったとして、悪名高いイラン道徳警察の手により死亡したことを受けて行われた。
アムネスティによると、アフワジ・アラブ人であるハッサン・アビアトさんが2月20日にクゼスタで処刑され、その2日後にはアラシュ(サルカウト)・アフマディという名のクルド人がケルマンシャーで処刑されたという。2人とも自白を引き出すために拷問を受けたとされ、その模様はその後国営テレビで放映された。
目撃者がアムネスティに語ったところによると、アビアトさんは、2011年にバシージ民兵のメンバーの死亡に関与したと告発された後、ベッドに縛られ、殴られ、感電死させられたという。一方アフマディさんは、イラン系クルド人グループとの関係が疑われ、イスラム革命防衛隊のメンバーから拷問を受けた。両者とも、処刑前に家族に会うことは許されなかった。
死刑を宣告された少数民族は、アムネスティが「不明瞭な文言」と称する宗教に基づく犯罪、特に「efsad-e fel arz(地上に腐敗を広げる)」や「moharebeh(神への敵意)」で有罪となったケースが相当数ある。
アムネスティ・インターナショナルの中東・北アフリカ地域副責任者であるダイアナ・エルタハウィ氏は、次のように述べている。「著しく不公平な裁判で被告を有罪にするために、拷問で汚染された『自白』が組織的に使用されている中で、日常的に処刑が行われているのは痛ましいことである。世界は今イラン当局に対し、死刑執行の正式な猶予期間を確立し、不当な有罪判決や死刑判決を取り消し、抗議活動への平和的参加に関連するすべての罪を取り下げさせるために行動しなければならない」
「またすべての国に対し、国際法上の犯罪やその他の重大な人権侵害に対する刑事責任を合理的に疑われるすべてのイラン政府関係者に対して普遍的管轄権を行使するよう要請する」
すでに処刑された者に加え、アムネスティは、2017年に遡る事件で「非合法集団の一員」であったという不当な有罪判決や自白強要により、さらに12人のアフワジ・アラブ人とバルチ人が死刑の危機にあると警告した。
昨年9月のシスタン・バルチェスタン州での抗議行動に関連して、さらに6人のバルチ人が12月から1月にかけて死刑を宣告され、うち1人は身体障害を患っている。
ショイブ・ミルバルチェヒ・リギさん、カンビズ・ホロウトさん、エブラヒム・ナルイエさん、マンスール・ハウトさん、ネザモッディン・ハウトさん、マンスール・ダーマレデさんは放火や投石などの罪に問われ、全員が自白を引き出すために拷問を受けたとされており、こちらも国際法に反している。