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米軍の新たなドローン攻撃によりイエメンのアルカイダのトップ司令官が死亡

ハマド・ビン・ハムード・アル・タミミは、アブデル・アジズ・アル・アドナニとしても知られ、AQAPの指導者会議を統括し、武装組織AQAPの「裁判官」として活動していた。(ツイッター写真)
ハマド・ビン・ハムード・アル・タミミは、アブデル・アジズ・アル・アドナニとしても知られ、AQAPの指導者会議を統括し、武装組織AQAPの「裁判官」として活動していた。(ツイッター写真)
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07 Mar 2023 12:03:03 GMT9
07 Mar 2023 12:03:03 GMT9
  • マリブの自宅で指導者会議議長が襲撃される
  • テロ集団に1カ月で2度目の打撃

サイード・アル・バタティ

アル・ムッカラー:テロ集団、アラビア半島のアルカイダ(AQAP)の上級指導者がイエメンでの米国のドローンによる攻撃で死亡したことを、AQAPが6日に認めた。

この攻撃は、2月26日に中部マアリブ県の自宅で、アブデル・アジズ・アル・アドナニとしても知られるハマド・ビン・ハムード・アル・タミミを標的としたものであった。

過激派情報筋によると、タミミは2013年にイエメンに渡るまで、サウジアラビアの刑務所で4年近くを過ごしたという。アルカイダの思想とメディアの担当者であった彼は、AQAPの指導者会議を統括する、AQAPの「裁判官」であった。

イエメンのアルカイダにとって、タミミの死はわずか1カ月余りの間に2度目となる大きな打撃となった。1月30日には、米国のドローンが、爆弾製造者として名を馳せていたフセイン・ハドブールを含むアルカイダの工作員3名を殺害した。

テロリズムの専門家でケンブリッジ大学ガートン・カレッジの校長であるエリザベス・ケンダル氏は、アル・タミミの死はアルカイダにとって大きな損失であるとアラブニュースに語った。「タミミは才能があり、かつ活動に熱心で、ジハードメディアと法学という2つの領域で活動していました。彼は2021年11月のAQAP指導者ハリド・バタルフィとのビデオインタビューのようなメディアのイニシアティブを推進していました」とケンダル氏は述べた。

バタルフィは現在、生存しているAQAPの最高幹部である。イエメン南部と中部でAQAPが軍事的に躍進していた2015年初頭から、米国のドローンは主要な指揮官と数多くの若い工作員を排除してきた、とケンダル氏は語った。「AQAPは近年、指導者を大量に失っており、その主な原因はドローンによる攻撃です。新しいリーダーは常に見つけることができますが、確かな経験を持つ候補者となる人物の数は減少しています」とケンダル氏はいう。

イエメンの治安・軍事当局によると、アルカイダの指導者がマアリブ県にいたことから、そこから南部の政府軍に対する作戦を開始していることが示唆されている。

南部アビヤン県でアルカイダと戦っている分離主義者の南部移行評議会のスポークスマン、モハメド・アル・ナキーブ氏は、マアリブのアルカイダに対する軍事行動と空爆の強化を呼びかけた。「マアリブのテロの首領を標的にすることが重要です」とナキーブ氏は述べている。

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