• デリゾール県で行われた空爆に関与した人物は、これまでのところ明らかになっていない
• アフガニスタン出身の親イラン戦闘員3人、シリアの民間人3人、身元不明のシリア人1人が死亡した

アラブニュース

ジェッダ：アサド政権が支配するシリア東部で8日、イランとヒズボラの標的が無人機攻撃を受け、少なくとも7人が死亡した。

デリゾール県で行われた攻撃によって、武器工場1棟と武器を積んだトラック1台が破壊された。シリアに情報網を持つ在英の監視団体「シリア人権監視団」のラミ・アブドルラフマン代表が明らかにした。

この攻撃で、アフガニスタン出身の親イラン戦闘員3人、シリアの民間人3人、身元不明のシリア人1人が死亡した、とアブドルラフマン氏は述べた。

シリア内戦が2011年に始まって以来、イスラエルは、シリア政府軍や、イランが支援するシリア国内にいるシリア政府の仲間に対し、空爆やミサイル攻撃を繰り返している。イスラエルは個々の軍事作戦についてはめったにコメントしない。イラクやシリアにいるダーイシュの残党と戦っている米主導の連合軍も、シリアにいる親イラン戦闘員に対する空爆を実施している。

8日の攻撃は、イランの最高司令官やヒズボラの幹部が住むデリゾールの1地区を標的にしていた。イラクの組織やヒズボラを含む、アサド政権と連携している親イラン派閥は、デリゾール県を二分するユーフラテス川の南と西に多く配置されている。

今回の攻撃は、1月30日に行われた一連の無人機攻撃に続くものだ。1月30日、同県でイランの武器を運んでいたトラック25台の車列が攻撃され、親イランの司令官を含む11人が死亡した。

シリア内戦では約50万人が死亡し、同国の戦前の人口の約半数が家を追われた。国連のゲイル・オット・ペダーセン・シリア担当特使は8日、シリア内戦の当事者と国際社会に対し、政治的解決を見出すための取り組みを復活させるよう求めた。

「必要なのは、シリアが主導・所有する真の政治プロセスだ。それを国連が促進する」とペダーセン氏は述べた。「これを支援する国際的な協調が必要だ。現状に甘んじてはならない。我々は前に進む必要がある」

内戦による荒廃は、2月の地震がもたらした大規模な破壊によって一層ひどくなっている。シリア内戦の当事者や国際社会は、2月の地震に対応したのと同じように平和努力に取り組むべきだとペダーセン氏は述べた。

「1カ月前には、国境検問所の追加開放の見込みも、具体的な制裁緩和の動きもなかった」と同氏は述べた。「人道の分野で使ったロジックを、今度は政治レベルで使う必要がある」