• エネルギー価格高騰を引き起こした昨年のウクライナ侵攻以降、ロシア産天然ガスの代替を急いで見つけようとしている欧州各国政府は、代わりにアルジェリアに目を向けている

アルジェ：EUの外交政策責任者であるジョセップ・ボレル上級代表はアルジェリア訪問中の13日、アフリカ最大の天然ガス輸出国である同国とのエネルギー協力の緊密化と安全保障関係の強化を呼びかけた。

ボレル上級代表はアルジェリアのアブデルマジド・テブン大統領との会談後、次のように述べた。「アルジェリアが輸出する天然ガスの90%は欧州向けだ。

我々は、信頼できるパートナーであり困難な時期を乗り越えてきたアルジェリアを頼りにできることを知っている」

27ヶ国で構成されるEUは、「将来を見据えて、再生可能エネルギー分野への欧州からの投資を優先することで」アルジェリアとのパートナーシップを発展させたいと考えていると、ボレル上級代表は声明の中で続けた。

エネルギー価格高騰を引き起こした昨年のウクライナ侵攻以降、ロシア産天然ガスの代替を急いで見つけようとしている欧州各国政府は、代わりにアルジェリアに目を向けている。その筆頭はイタリアだ。

ボレル上級代表はアルジェリアに対し、「世界全体に経済的・人的影響を与えている、この正当化できない戦争を止めるための努力に加わる」よう求めた。

ロシアによるウクライナ侵攻をよそに、アルジェリアは近隣の欧州諸国とロシアの両方と良好な関係を維持している。

5月にロシアを訪問予定のテブン大統領は2月、昨年の侵攻開始以降閉鎖されていた在キーウ・アルジェリア大使館の再開を決定した。

ボレル上級代表は、EUとアルジェリアが「ハイレベルの安全保障対話を再開」することで合意したことを明らかにし、年内に最初の会合を予定していると述べた。

「これは、アルジェリアが信頼できるパートナーであり、我々が共有する地域でのテロとの闘いにおける重要プレイヤーであることを証明するものだ」

また、アルジェリアの「テロとの闘いの偉大な歴史」を称賛したうえで、特にサヘル地域における脅威に対抗するための「グローバルかつ戦略的なビジョン」を呼びかけた。

さらに、EUとアルジェリアは貿易関係を「もっと良く」できるとしたうえで、「（アルジェリアが）スペインとの通商に2022年6月以来導入している障害を」解決するよう求めた。

スペインは西サハラに関する数十年にわたる中立的立場を覆し、アルジェリアの地域敵対国モロッコによるこの係争地の自治計画を支持することに同意した。これを受け、アルジェリアはスペインとの協力協定を停止した。

 AFP