
ジェッダ:イエメン中部マアリブで22日、イエメン政府軍の兵士10人以上が武装組織フーシ派による攻撃で死亡した。
8年にわたり続いてきたイエメン内戦の停戦合意は昨年4月以来概ね維持されてきたが、延長に向けた外交努力の中、今回の攻撃により打ち砕かれた。
「フーシ派はマアリブより南にあるハリブ地区を見下ろす丘より攻撃を開始し、前線が進む中、数十世帯が住まいを追われた」とイエメン軍関係者は述べた。「少なくとも10人の兵士が殺害された。攻撃者側でも一定数の死者が出た」
1か月前にも同地区で少なくとも4人の兵士が殺害されている。内戦で対立する当事者双方をそれぞれ後援するサウジアラビアとイランが国交再開に合意したことを受けて、楽観的な見通しが出たが、今回の攻撃はこれに打撃を与えた。
「フーシ派の狙いは、リヤドとテヘランの合意があったからといって、おいそれと降伏するつもりはないという明確な政治的メッセージを送ることだ」とサヌア戦略研究センターのアナリスト、マゲド・アル・マドハジ氏は言う。「フーシ派は現在進められている交渉よりも、軍事対決という選択肢に傾いている」
今週、百人単位の囚人交換で合意がなされ、国連事務総長のイエメン特使であるハンス・グルンドベルグ氏は、和平交渉に向けた「懸命な外交努力」が進行中であると述べている。
22日には、オックスファムやセーブ・ザ・チルドレンなどイエメン国内で活動しているNGOが公開書簡で、内戦当事者双方に停戦を促し、「包括的なイエメン和平プロセス」に向けて前進するよう要請した。