
ジュネーヴ:国連は31日、5万5000人以上の死者を出した地震の後のトルコでの救援活動に必要な資金のうち、これまでに4分の1を調達したと発表した。
2月6日に発生したマグニチュード7.8の地震とその余震によりトルコ南東部の大部分および内戦で荒廃したシリアの一部に壊滅的な被害が出たことを受けて国連が出した緊急アピールの目標金額10億ドルのうち、これまでに2億6800万ドルの寄付が寄せられている。
国連人道問題調整事務所(OCHA)のイェンス・レルケ報道官はジュネーヴで記者団に対し、緊急対応の初期段階は終了したと述べた。
さらに、「今は、被災者が必要としているものを見極める人道的緊急対応の段階だ」と続けた。
国連は2月16日、地震発生後の最初の3ヶ月間にトルコで500万人以上を救援するために10億ドルの寄付を求めるアピールを開始した。
現在、米国、クウェート、欧州委員会、国連中央緊急対応基金(CERF)、サウジアラビアが拠出額トップ5となっている。
レルケ報道官は、国連やその他の人道支援機関は410万人以上に生活必需品や衣服を届けたと述べた。
そのうち約300万人が緊急食料援助を受け取った。
160万人は水や衛生支援を受けた。
EUは今月、より長期的な第三段階である復興の資金を調達するためにブリュッセルで会議を開催した。
トルコとシリアの復興のために70億ユーロの拠出が約束されたが、トルコは国の再建にはその10倍をはるかに上回る資金が必要だとしている。
国連はシリアに関しても、最初の3ヶ月間に被災者を救援するための同様の緊急アピールを行っており、目標の3億9800万ドルのうち3億6400万ドルを調達している。
これまでに国連の救援トラック約1177台がトルコからシリア北部に入った。
レルケ報道官は次のように報告した。「先月以降、我々とそのパートナーはテントなどのシェルター支援を10万人近くに提供した」
「パートナーは被災地各地で85万食以上のインスタント食品や100万食以上の温かい食事も配給した」
一方、国連の食料機関によると、この地震はトルコの農業生産の20%以上に被害をおよぼした。
AFP