
ラマッラー:医師のモハメド・アル・オサイビ氏が4月1日、アルアクサ・モスクの門でイスラエル警察により殺害されたことを受け、翌日の4月2日、イスラエル全土のパレスチナ人街で同氏の死を悼み、抗議活動が行われた。
抗議活動には、アラブ地方当局の商店、アラブ公教育システム、その他の施設で就労する人々が参加した。
抗議活動はガリラヤ湖、三角地帯、ネゲヴを中心として行われた。イスラエル南部にある遊牧民ベドウィンの村フラ出身のアル・オサイビ氏は4月1日未明、占領下の東エルサレムにあるアルアクサ・モスクの入口で射殺された。
フラ、タムラ、アラバの町で抗議活動が行われ、大勢のデモ隊がアル・オサイビ氏の写真を持ち、パレスチナの旗を振りながら、事件を非難するスローガンを掲げた。
ガリラヤ地方タムラのスハイル・ディアブ市長は、「今回の抗議活動は、イスラエル警察に偽りの口実で冷酷に殺された医師への犯罪行為に対してメッセージを送るのが目的だ」と説明。
アル・オサイビ氏が警官の銃を奪おうとしたとするイスラエル警察側の主張と、事件が起きた地域の防犯カメラは作動していなかったという主張を否定するほか、警察側は警官のボディカメラも動作しなかったと主張していることも付け加えた。
ディアブ市長は、「 国外で教育を終え、国のために戻ってきた医師が武器を携帯し発砲したとは考えられず、イスラエル警察は彼を平然と殺したことを認めるべきだ」とアラブニュースに語った。
また、アラブ地方当局のリーダーとともに、極右のイスラエル人閣僚イタマル・ベングビールやベザレル・スモトリッチを受け入れないよう欧州諸国に呼びかけた。
ネゲヴのフラ評議会の代表であるハビス・アル・アタウネ氏は、アル・オサイビ氏の葬儀の前に、町の人々が感じた「これ以上ない程の怒り」について語った。
一方、米国のパレスチナ人コミュニティは、アルアクサ・モスクを訪れるパレスチナ人礼拝者を保護するため、ジョー・バイデン政権の介入を求めている。また、議員へのメッセージの中で、モスクの神聖さを尊重するようイスラエル当局に圧力をかけるよう要請した。
イスラエルの治安機関Shin Betは4月2日、エルサレムのハマスに所属する23歳のパレスチナ人活動家オーマル・アブドゥン(23)を、イスラエル警察を輸送するバスへの銃による襲撃を計画していた容疑で逮捕したと発表。
シンベトと警察は、アブディンがビルゼイト大学のハマスの学生グループの活動家であったと主張している。