• 理事国「両者が互いの収容所を訪れて887人を解放するという最近の合意の履行を期待する」
• タンカー救済活動の協力者に対し、環境災害を防ぐためにさらに3400万ドルの出資を要望

エファレム・ コッセイフィ

ニューヨーク市：国連安全保障理事会は4日、タイズで政府高官が襲撃された事件も含め、フーシ派が最近イエメンの内戦を激化させているとして強く非難した。イランを後ろ盾とする民兵組織であるフーシ派に対し、挑発行為をやめ、「イエメンの人々を優先」するように求めた。

3月25日、包囲された街タイズでモーセン・アル・ダエリ国防相などの軍事指導者が乗った車列が爆発物を搭載したフーシ派のドローンによって攻撃され、1人の政府軍兵士が死亡、2人が負傷した。

フーシ派はマアリブ県南部のハレブ地区で政府の部隊に連日攻撃を仕掛けており、先月は他の事件でも複数の兵士が死傷した。ハレブではいくつかの村が支配下に置かれ、住民の財産が破壊されたり、家族ぐるみでの避難を余儀なくされたりしている。

安保理理事国は共同声明で攻撃を非難し、紛争当事者に対して平和的な手段を通じた紛争解決の努力を強めるように再度求めた。また、国際的な人道法の要件に従って市民を保護するよう促した。

理事国は、包括的な停戦合意に至る努力を「強力に支援する」と表明した。また、国連決議に基づき、イエメン担当特使の仲介の下で「包括的なイエメン人対イエメン人の政治対話」が実現することも支援すると述べた。

理事国はさらに、10日間の交渉を経てジュネーブで最近締結された合意を歓迎した。イエメン政府とフーシ派は、収監者交換の一環として887人を解放することで合意した。両者は互いの収容所を訪問し、代表団が訪問中にすべての収容者と会えるようにすることで一致し、さらなる収監者の交換について話し合うために5月に再度会談を開く予定だ。

安保理は聖なるラマダン月に合意が履行されることを期待していると述べ、「政治的解決に向け、さらに最終的にはイエメン国民の苦しみの軽減に向け、さらなる信頼醸成措置を取るように」求めた。

理事国はまた、遺棄された石油タンカー「セイファー」からの壊滅的な原油漏出を防ぐ国連の取り組みを支援することを再度表明した。民間部門や国際社会も含め、すべての協力者に対し、緊急の救済作業を実施するために必要な残りの3400万ドルを出資するように求めた。

国連は3月はじめ、セイファーから回収する予定の100万バレル以上の石油を積載できる船を購入したと発表した。セイファーは紅海のイエメン沖に係留されているが、8年以上前にイエメン紛争が始まって以来、ほとんどメンテナンスされていない。以前から、石油が漏れたり船体が壊れたりして環境が大きく破壊される心配が高まっている。

安保理は、「紅海やそれを超えた範囲での経済的・環境的・人道的災害を防ぐため、手遅れになる前に救済活動が実施されることの重要性」を再度強調した。