田代島:日本の東北海岸に浮かぶ小さな島では、参拝者が地元の守護神とは思えない猫たちを神社に祀っている。
「猫神社」は、猫が人間よりも多い田代島の守護神であることを神話化している。
伝説によれば、かつて田代島は養蚕で有名で、農家では猫がネズミを追い払い、蚕の繭をネズミから守るために猫を飼っていたという。
また、島の漁師たちは伝統的に、猫は大漁など幸運をもたらすと信じてきた。
別の言い伝えでは、漁師たちは海に出る前に、猫の行動を見て天候のヒントを得ていたという。
島民は長い間、猫と共存してきた。ところがある日、漁師が作業中に誤って猫に怪我をさせてしまった。その怪我を哀れに思った島民たちは、猫のための神社を建てた。
田代島は東北地方にある宮城県石巻市の一部である。2011年3月11日にマグニチュード9の大地震が発生し、津波で壊滅的な被害を受けたことで知られるようになった。
市のウェブサイトによれば、田代島には100匹以上の猫が生息し、約50匹の人間もいるという。
島の2つの港を結ぶ約2キロの舗装道路沿いでは、猫たちが毛づくろいをしたり、他の猫たちと交流したりしている。
カフェや旅館はいくつかあるが、レンタカー屋やガソリンスタンド、公共交通機関はない。観光客は島の坂を上り下りしながら歩くことになる。
ほとんどの猫は観光客に慣れており、島の至る所で人懐っこい猫が撫でられているのが見られる。
AP