
ハルツーム:スーダンの激しい戦闘で国内は混乱に陥り、数百人が命を落としたが、野生動物保護区のライオン25頭などの動物の生活についても懸念が生じている。
保護施設によると、囲いの周りの安全柵に通す電気がなく、1頭で1日に5~10キログラムの肉を必要とするこのネコ科動物のエサが不足しているという。
4月15日、スーダンの首都とスーダン全土で、アブドゥルファッターフ・ブルハン司令官の支持勢力と、その副議長で、敵対に転じたモハメド・ハムダン・ダガロ氏との間で衝突が起きた。ダガロ氏は有力な準軍事組織の指導者である。
スーダン動物保護センターは声明の中で、「まず、スーダンとスーダンの人々にアッラーのご加護を」と述べ、続けて、保護区の状況も「危機的」になっていると警告した。
この保護区は、ハルツームから南東に車で1時間、「連日のように激しい衝突」に揺れる軍事基地の近くにあり、今はもう常駐スタッフもいないという。
施設では、25頭のライオンのほか、ガゼル、ラクダ、サル、ハイエナ、鳥類など、さまざまな動物を保護している。
「現在、停電の影響で非常に切迫した状態で、食料や飲料の備蓄が底をつき始めています」とし、車両も1台盗まれたと説明した。
動物の囲いの機器が電気を使うため、停電は「現実の脅威」になっている。
さらに声明には、「あらゆる関係者、援助が可能な方々にお願いします。早急な介入が必要です」と記されている。
ハルツームでは、25歳の医師マクラム・ワリード氏が1,200人以上を擁するWhatsAppコミュニティを構築し、首都の地域ごとにグループに分かれて必要物資に関する情報を共有できるようにした。
「ある地域で人々が連絡を取り合っていることが分かれば、何とか薬や食料を届ける手段を見つけます」とワリード氏は言った。
最も必要とされているのは飲料水だが、糖尿病や血圧関連を中心に薬品の要望も多いという。
「資金も資金援助もありません。私たちにできるのは人々のコミュニケーションをなるべくスムーズにすることだけです」
ハルツームの病院はほとんど閉鎖され、残った数少ない病院も限られた対応しか行っていないため、医療のニーズが急激に高まっている。
AFP/ロイター