
リヤド:サルマン国王人道援助救援センター(KSrelief)は対立する武装グループ間の衝突が続く中で住んでいた場所を離れざるを得なくなった人々を支援するために、スーダンに向けて空路で緊急援助物資を送っている。
この任務はサウジ人にとって重要なものであり、援助に携わる誰もがこれら物資が緊急に必要とされていることを理解している。
「私たちはここポートスーダン新国際空港に、サルマン国王人道援助救援センターからの第3便を迎えるために来ています」とKSreliefの緊急援助部門のナーセル・アルスバイエ副部長はアラブニュースに話した。
「今回の便は食料かご、非食料物資、シェルター、医療物資を積んでいます。これらの物資は、IDP(国内避難民)に届けられます」と彼は説明した。
アルスバイエ氏によると、物資はさらに届く予定である。
「明日も航空機2機で同じ品目の物資が到着します」
より多くの援助物資がもっとも必要としている人々のもとに届けられるよう、空路および海路で輸送が続けられるという。
サウジアラビアは5月7日時点で、サルマン国王およびムハンマド・ビン・サルマン皇太子の指示によりスーダン向け人道援助資金として120万ドル以上を集めている。KSreliefはスーダン市民の援助のために1億ドル以上を提供することになっている。
スーダンでは4月中旬、政府と敵対する準軍事組織「即応支援部隊」(RSF)が首都ハルツームを攻撃し、戦闘が始まった。
以来、外国人数千名がスーダンを出国したが、IDPとなった数千のスーダン人は避難先に取り残されたままである。
サウジアラビアとアメリカ当局者の仲介により、ジェッダで戦闘当事者双方の交渉が行われており、停戦は不安定ながらも保たれている。
サウジ首脳が相争う勢力間の流血を止めるための努力を続ける一方で、KSreliefの援助によって、住む場所、暖を取ること、食べ物、医療といった人々の基本的必要が満たされている。
9日にリヤドのキング・ハーリド国際空港からポートスーダン新国際空港に到着した2機には、スーダンの人々のための緊急援助物資20トンが積まれていた。
アラブニュース取材班は10日夜、KSreliefの援助機の第3便に同乗し、食料と医療品数トン、毛布、調理器具がサウジアラビア軍の兵士によって積み込まれるところを目にした。
積み込みが終わると、兵士たちとメディア各社代表は飛行機に搭乗し、肩を並べて床やキャンバス地のシートに座り、貨物の収納ネットを背もたれに3時間のスーダン行きフライトを過ごす準備をした。
ポートスーダン新国際空港に到着したのは真夜中で、暗い中待っていたKSreliefのボランティアの一団、サウジ軍の兵士、スーダンの空港職員が駆け寄り、物資を積み下ろし始めた。フォークリフトと滑車、ロープを使っても3時間を要する作業である。
この活動に携わるすべての人は、緊急援助物資を紛争で影響を受けた人々が確実に受け取れるよう、不眠不休で働いている。
貨物の積み下ろし作業が完了すると、次の物資を運ぶためにサウジに戻る人々は再び機内に戻った。
飛行機は11日早暁、ジェッダのキング・アブドゥラー空軍基地に戻った。街はまだ眠っており、我々が目撃した任務のことはほとんど知らずにいる。だが、最後にこの仕事を行った人々への感謝を示す感動的な場面があった。
我々が疲れ切り、早くまともな睡眠を取りたいと思いながらタラップを降りると、兵士たちが2列に並んで直立不動の姿勢で待機していたのだ。ボランティアスタッフとともに働き、任務を終えた仲間に敬意を表し、その仕事を称えるためであった。