Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 中東
  • イラクでの拷問で米国人に有罪判決

イラクでの拷問で米国人に有罪判決

バグダッドの北、モスルにあるアル・カラマ警察本部での米軍の訓練において、警察の建物の屋上に陣取る米国兵士(2009年6月16日)。(ロイター)
バグダッドの北、モスルにあるアル・カラマ警察本部での米軍の訓練において、警察の建物の屋上に陣取る米国兵士(2009年6月16日)。(ロイター)
Short Url:
23 May 2023 05:05:30 GMT9
23 May 2023 05:05:30 GMT9
  • 訴状:「邪魔されるのを避けるためにクルド人兵士に拉致を依頼」

ワシントン:米国司法省は22日、イラク・クルディスタン地域の兵器工場の従業員の残酷な取り扱いについて、国内の法廷でアメリカ人が拷問で有罪となったと発表した。こうした例は史上2人目となる。

ロス・ロッジョ被告(54歳)は19日にペンシルベニア州の連邦裁判所で拷問をはじめとする罪状で有罪となったが、終身刑の可能性もある。

司法省の声明によると、被告は2015年、米国から違法に輸入した部品を使って、クルディスタン地域で自動小銃M4を製造する工場を建設中だった。

当時、従業員の1人だったエストニア人が計画に疑問を呈した。

起訴状によると、被告はその従業員に邪魔させないようにするため、クルド人兵士に拉致させた。

従業員はクルドの軍事キャンプに39日間拘束され、その間、被告は尋問や拷問を複数回実施したという。また、兵士たちにホースで殴るように命じ、袋を被せて窒息させ、工具で指を切断すると脅した。

司法省は「少なくとも一度、ロッジオは自分のベルトを被害者の首にかけ、被害者を地面から引き上げて空中に吊るした。その結果、被害者は意識を失った」と述べている。

被告とその会社は、計画のために銃器の部品や工具を37回違法に輸出したとして2018年に起訴された。

司法省は昨年、拷問に関する1994年の法律に基づき、拷問を被告の罪状に加えた。

19日、ロッジョ被告は拷問、陰謀、武器の違法輸出、資金洗浄、密輸などの罪で有罪となった。

1994年の法律の下で起訴された米国人は他に1人しかいない。

1999~2003年に西アフリカのリベリアで拷問をしたとして、同国の元独裁者チャールズ・テイラーの息子で米国籍のチャールズ・“チャッキー”・テイラー被告が2009年、米国の法廷で有罪となった。

「本日の画期的な有罪判決は、被告からひと月以上にわたって言いようのない痛みを与えられた後、自ら申し出た被害者の並外れた勇気がもたらしたものだ」と、FBIのルイス・ケサダ副長官は語っている。

副長官は「FBIの捜査対象の中でも拷問は最も凶悪な犯罪の1つであり、我々はHuman Rights Violators and War Crimes Center(人権違反者・戦争犯罪センター)のパートナーとともに正義をとことん追及していく」と続けた。

AFP

topics
特に人気
オススメ

return to top