
エルサレム:ベンヤミン・ネタニヤフ首相には、現在進行中の汚職裁判で利益相反が主張されているが、法律によって解任から守られている。イスラエル最高裁判所は3日、この法律に対する嘆願を審理した。
ネタニヤフ首相の連立政権は3月、首相の解任を医学的および精神的な能力喪失の場合に限定する法律を可決した。これにより、現在進行中の汚職裁判や利益相反の申し立てを理由に、首相にふさわしくないとしてネタニヤフ氏を解任することができなくなっている。批評家はこの法律について、ネタニヤフ氏のために設けられたものであり、汚職を助長すると述べている。
裁判官が「イスラエルの質の良い政府への運動(Movement for Quality Government in Israel)」による請願を審理する間、エルサレムにあるイスラエル最高裁判所の外では数十人の人々が抗議した。
今年初めに可決されたこの法律は、首相が統治に適さないと見なすことができるのは健康上または精神上の理由からのみであり、その決定を下すことができるのは司法長官ではなく、首相または政府のみと規定している。
ネタニヤフ首相は、3件の別々の事件における詐欺、背任、賄賂受領の容疑で公判中である。
審理は、ネタニヤフ首相とその協力者らが最高裁判所の権限を縮小し、連立与党に裁判官の任命権を与えることを目的とした一連の司法改革法案を可決しようとしている最中に行われた。最高裁が、この問題に関する決定をいつ下すのかは不明のままである。
司法改革法案は、分断が進んでいるイスラエルで数か月にわたる大規模な抗議行動を引き起こした。反対派は、この措置が権力を行政機関に集中させ、限られた抑制と均衡を損なうことになると指摘する。
4年足らずのうちに繰り返した5回目の選挙で12月に政権を握ったネタニヤフ首相とその協力者らは、選挙で選ばれていない裁判官が構成する裁判所を過度に活動的な機関と見ており、その力を抑制するために改革案が必要であると述べている。
AP