サイダ：3日間に及ぶ衝突により少なくとも5人が死亡し、数百の家族が避難した後、9月10日日曜日、レバノン最大のパレスチナ難民キャンプに住むイスラム主義勢力は停戦を守ると表明した。

レバノン南部の難民キャンプであるアイン・エル・ヒルウェは、9月8日金曜日以来、パレスチナのマフムード・アッバス大統領によるファタハとイスラム主義勢力の戦闘によって揺らいでいる。ファタハおよび同キャンプ内の他の派閥は、7月下旬に軍将校1人を殺害した容疑者を処分する予定であった。

犠牲者を受け入れたサイダのアル・ハムシャリ病院を率いるリアド・アブ・アル・アイネン医師は、5人が死亡し、52人が負傷したとAP通信に語った。一方、国連パレスチナ難民救済事業機関（UNRWAは）、4人が死亡、60人が負傷したと発表している。

レバノン軍は、同キャンプを囲む軍の検問所に3発の砲弾が着弾し兵士5人が負傷したとの声明を発表した。兵士のうち1人は重体である。

同声明は、「軍司令部は、キャンプ内の関係者に対し、軍人およびその地位を危険にさらすことはしかるべき結果が伴うとの警告を繰り返し発しています。このような動きに対しては、軍は適切な措置をとることを確約します」と述べている。

国連によれば、アイン・エル・ヒルウェは約55,000人が住むキャンプであり、暴力も珍しくない無法地帯として悪名高い。1948年、イスラエル建国時に避難したパレスチナ人を収容するために設立された。

レバノン政府職員、治安維持機関および国連は、各派に対し停戦に合意するよう求めた。レバノン治安当局のエリアス・アル・ベイサリ暫定局長は、9月11日月曜日に行われる予定のパレスチナ各派の会合に出席し、各派に解決を促すと述べた。

同キャンプで衝突中の派閥は、レバノンの国営通信社が9月10日日曜日に発表した声明において、停戦に従う予定であると表明した。

UNRWAによれば、同キャンプから数百世帯が避難し、近くのモスクや学校、サイダの自治体の建物に避難しているという。自治体、レバノン赤十字、地元コミュニティグループによる数十世帯に向けたテント設営の取り組みをレバノンの首相と内務大臣が廃止したため、国連機関と地元組織はシェルターを追加設営している。

パレスチナ赤新月社の救急隊員は、キャンプ入口に負傷者の救護所を設置し、避難した家族に食料を提供した。

負傷者の中には、家族とともにキャンプから逃れた16歳のサビーヌ・アル・アハマドさんもいた。彼女は破片傷の治療を受けていた。「逃げる途中、砲弾が私たちの上で爆発したのです」と彼女はAP通信に語った。

レバノンのUNRWAのドロシー・クラウス事務局長は、キャンプ内の学校は未だ武装集団によって占拠されていると語った。クラウス事務局長は声明を発し、「UNRWAは、すべての当事者および影響力を有する人々に対して、暴力を止めるよう呼びかけていいます」と述べた。

アイン・エル・ヒルウェでは今夏、ファタハと過激派組織「ジュンド・アル・シャーム」との間で、13人が死亡、数十人が負傷する結果となった数日間にわたる市街戦が生じ、8月3日に不安定な停戦が結ばれて終結した。同市街戦によって、数百人が避難を余儀なくされた。

しかし、この衝突は再開するであろうことが広く予想されていた。イスラム主義グループが、パレスチナ諸派からなる委員会による先月の要求に応じず、レバノン司法当局にファタハの将校殺害の容疑者を決して引き渡そうとしなかっためである。

レバノンには数万人のパレスチナ難民とその子孫が住んでいる。その多くは、地中海の小国に点在する12か所の難民キャンプに住んでいる。

AP