ベイルート:15日、トルコによるドローン攻撃で、米国の支援を受けるクルド人主体の武装勢力「シリア民主軍(SDF)」とつながりのある軍事評議会の女性戦闘員2人が死亡した。同評議会の司令部が明らかにした。
トルコはシリアおよび隣国イラクのクルド人支配地域の標的に対するドローン攻撃を定期的に実施しているが、ここ数週間でそれを急速に拡大している。
マンビジ軍事評議会の総司令部は次のような声明を出した。「マンビジの南のアル・ハッタバト村につながる道路上で自動車がトルコ占領軍のドローンに攻撃され、乗っていた本評議会の女性同志2人が殉教した」
この攻撃で別の女性戦闘員1人と男性戦闘員1人も負傷したという。
主にアラブ人が住むマンビジは、2016年にSDFによってジハード主義組織ダーイシュから解放され、それ以降SDFの支配下にある。
この地区は、トルコ軍とそのシリアでの代理勢力が支配する西側の地域から頻繁に砲撃を受けている。
この地域では今月、SDFがアラブ系部族の武装組織から東部デリゾール県の村を奪還した後、親トルコ武装組織とSDFの衝突が勃発していた。この戦闘により少なくとも90人が死亡した。
マンビジ軍事評議会総司令部の声明は次のように述べた。「トルコ占領軍の傭兵による最近の攻撃、あらゆる前線での前進の失敗、大きな損失の後、トルコ占領軍は我々の戦闘員の意志をくじくことを狙った卑劣で背信的な戦術に訴えた」
イギリスを拠点とする「シリア人権監視団」によると、シリアでは今年に入ってトルコのドローン攻撃により58人が死亡している。その中には13人の民間人と、SDFおよびその同盟勢力の戦闘員42人が含まれている。
SDFは米国のシリアでの対ダーイシュ軍事作戦における主要な同盟勢力だった。しかし、トルコ南東部において激しい反乱を何十年も続けているクルディスタン労働者党(PKK)とのつながりが疑われるため、トルコにとっては忌み嫌うべき存在であり続けている。
AFP