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中東の混乱はイランが責任を負うべき

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27 Nov 2020 09:11:50 GMT9
27 Nov 2020 09:11:50 GMT9

2003年のイラク戦争後、国際介入主義について「何かを壊せば、責任は壊した者にある」という言葉が生まれた。これは、ある国が他国の国内問題に介入することを選択し、事態が悪化した場合、その国は解決策を見つけ、簡単に言えばその国が引き起こした結果と損害を賠償する責任があるということを意味する。

残念ながら、この概念が世界の大国や中東の地域的な大国に適用されるとしても、イランには適用されないようだ。イランは実質的にまったく責任を問われることなく、中東の国々に介入し、破壊しているが野放しのままになっている。さらに悪いことに、イランの行動に続いて解決策を見つけるための責任は、ほとんどの場合、主要なアラブ諸国が代わって負うことになる。つまり、「イランが壊しても、壊した責任はアラブ諸国が負う」ということになってしまった。

その明確な例がレバノンだ。西側諸国のメディアが湾岸諸国の政府関係者に対してインタビューを行うのを見ると、そのような訳で私はいつも戸惑う。彼らのレバノンについての質問の仕方は、あたかもレバノンの現状が湾岸諸国の過失や責任であるかのように湾岸諸国を非難する傾向がある。彼らはイランとその代理者であるヒズボラの否定的な役割については全く質問しない。

同じことがイエメンにも当てはまる。我々は皆、イエメンの人々にとって困難な状況にあることを認めているが、誰がこの状況を作ったのかを決して問うことはない。誰が危機的状況に追い込んだのか。同じように、サウジアラビアとUAEは自国の安全保障を無視し、ただイランの意向に屈し、フーシ派に国の支配権を握らせ、自国の人々と安全を脅かすことが予想されている。今週のサウジアラビアの石油タンクに対するフーシ派のミサイル攻撃は、この考え方を浮き彫りにした。繰り返しになるが、イランが他国を壊しても、壊した責任はアラブ諸国が負い、解決する必要がある。

イラクでは、イランが民兵組織を動員して事態を不安定化させ、イラクの安全保障だけでなく、この地域の安全保障をも脅かしている。これまでアラブ諸国はイラクを追い出したと非難されてきたが、実際にはイランが近隣諸国全体に対し、同国を武器として利用してきた。これは、イランが他国を壊し、アラブ諸国が介入する必要があるというまた別の実例だ。

レバノンに関して言えば、ヒズボラは暴力によって改革へのすべての道を塞いでおり、残念ながら本物の反対者はいない。権力構造のバランスを調整し、ヒズボラに対し、武器を放棄しないにしても、少なくとも国のために妥協を迫るような発言力を持つ者はいない。反対者が弱いということはヒズボラにとって有利な点で、ヒズボラはレバノンを救うことにもレバノン人のために働くことにも興味がない。ヒズボラの目的は、イランとその地域的な覇権を追求する計画のためにある。何が起きてもこれは変わらないように見える。勤勉に働くレバノン人の銀行預金がすべて失われても、政府機関がすべて崩壊しても、壊滅的な爆発が起きても、他のすべての大惨事と同様に、これらの大惨事はヒズボラの責任を隠すようだ。電力網から通信網に至るまで、レバノン国民から汚職で非難されているすべての機関に関して言えば、ヒズボラのために何かが隠されているように見える。

だからこそ、私は、イランの代理者に反対し、イラクのムスタファ・アル・カディミ首相のように、地域の勢力争いにバランスを取り戻すことを目指す国内の政治勢力に責任があると考える。それは、簡単に言えば「助けさせてくれ」ということだ。レバノンでは、我々がこれだけ弱く、ヒズボラの意向に従っていては再建に期待することはできない。そして、イエメンのフーシ派やイラクのアル・ハシュド・アル・シャービ、他ならぬシリアのヒズボラに対抗する場合も同様だ。

西側諸国が正しい質問をし、特にこれからの中東情勢の中で、適切にストーリーを構成する時がやはり来ている。誰が壊したのか。誰がレバノンを壊したのか。誰が和平プロセスを壊したのか。誰がイエメンを壊したのか。誰が平和な状況を不安定にし続けているのか。これらすべての舞台と問題の中で、その国の合法性を認めず、民兵に力を与えているのはイランだ。イランの政権は、一貫して自分たちの道理を押し進めてきた。

1980年代には、イランの政権は敵国に囲まれていて、その行動の一部を正当化することができた可能性も否定できない。その後、中東は変化し、国を開いてきたが、イランの政権はいまだに古臭い時代から抜け出せていない。

アラブ諸国を含む米国とその同盟国は、敵対から融和まで、さまざまなアプローチを試みてきたが、イランの政権は破壊と不安定化の考え方で一貫していると分かっただけだった。

イランの政権に対する制裁の有効性については、主に「制裁では何も変わらない」という議論がある。しかし、制裁によってイランの政権の行動は変わらないとしても、少なくとも「壊す」目的を追求するための資金が少なくなることは確かであり、これはレバノン国民や他にイランが活動する国にとっては違いをもたらす。

レバノン、イエメン、イラクの国内の政治勢力がイランの代理者に立ち向かうことが重要だ。

ハレド・アブー・ザール

西側諸国の政策立案者は通常、核問題に注目するが、実はこれだけがリスクではない。イランが一貫して他国に干渉していることは、今以上に注目されるべきだ。その意味で、もしイランが秘密裏に核兵器開発を進めていれば、イランが軍事的な核の能力を発表する時、同時にシリア、レバノン、イラク、イエメンで革命が起きると思わざるを得ない。イランはこれらの国々を鉄のベールで覆い、それらの国々は鉄のベールの下から今後何十年も出られなくなるだろう。

これはイランがこの地域で想定している解決策であり、なぜイランが近隣諸国を壊し続けるのかを示している。私は、これからの数年間がこのことが現実になる時になるのではないかと心配している。イランの政権の行動は、積極的な地域間、政府間の関係に向かって進んでいこうとしているようにはまったく見えない。したがって、レバノン、イエメン、イラクの国内の政治勢力がイランの代理者に立ち向かい、この鉄のベールに包まれることを拒否することが重要だ。

最後に、国際社会が地域の安定の責任を主要なアラブ諸国に負わせるのであれば、イランやアラブの問題に干渉する強国との交渉からアラブ諸国を排除することはできないし、排除すべきではない。アラブ諸国もまた、そのようなシナリオを受け入れてはならず、いかなる地域協定にもアラブ諸国が含まれるべきであることを明確にすべきだ。

  • ハレド・アブー・ザール氏は、メディア・テック企業EurabiaCEO。同氏はAl-Watan Al-Arabiの編集者でもある。
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