リヤド:サウジアラビア保健省は、世界保健機関(WHO)が人類への潜在的脅威に関連して議論している仮説上の病原体「疾病X」を巡る不安を鎮めるために声明を発表した。
国営サウジ通信が24日に報じたところによると、同省は、先週のダボス会議でのWHO当局者の発言は理論上のシナリオに基づいていることを明確にした。
同省の声明は、SNSユーザーが「疾病X」は実在し、社会の差し迫った脅威であるかのように主張する誤った投稿を相当数行ったと伝えられていることを受けたものである。
同省は、あらゆる健康危機について態勢を整えており、注意喚起の声明を定期的に発出していると述べた。WHOと科学者から出された警告は、世界中の政府が潜在的な脅威に対して備えられるようにすることが目的であった。
WHOが命名した「疾病X」は、未知の仮説上の疾病を意味すると同省は説明。自然界には無数のウイルスや細菌が存在し、その一部が突然変異して、動物から人間に感染する可能性があることが強調されている。
同省は、ほとんどの感染症はパンデミック(世界的大流行)になることはなく、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)のような感染爆発は「非常にまれ」だとした。
WHOは、公衆衛生上の最大のリスクを引き起こす2018年の疾病リストに、この「疾病X」という概念を加えた。1月19日に発表された報告書によると、これがワクチンや検査、治療などの分野における研究開発の世界的指針に役立つという。AP通信が伝えた。
WHOのリスト更新の意図が記された2022年の発表によれば、「疾病X」は、将来的に伝染病やパンデミックを引き起こすかもしれない仮想上の病原体のことである。
「疾病X」が含まれていない初期のリストは2017年に発表されたもので、2024年前半に更新が予定されている。現在のリストにある実在する疾病には、COVID-19、ジカ熱、エボラ出血熱、SARSなどが含まれている。