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デザイン「ドリームチーム」がサウジアラビアの歴史的なアルウラーを支援、町の未来を形作る

プロジェクトの一部となっているアウルラーの南部地域。伝統的なアラブ建築からインスピレーションを得たテンプレートはいろいろ組み合わせることができ、住民たちが夢の物件を現実化することを可能にする。(写真/RCU)
プロジェクトの一部となっているアウルラーの南部地域。伝統的なアラブ建築からインスピレーションを得たテンプレートはいろいろ組み合わせることができ、住民たちが夢の物件を現実化することを可能にする。(写真/RCU)
写真:RCU供給
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06 Jun 2020 05:06:19 GMT9
06 Jun 2020 05:06:19 GMT9

ヌール・ヌガリ

リヤド:王国北西部の砂漠に隔絶されたアルウラーの小さな町は、その歴史的な宝を世界と共有しているだけではなく、住民に住宅の新たなデザインと感覚も提供している。

アルウラー王立委員会(RCU)は観光の活性化、経済の復興、雇用の創出、若者の海外留学に加え、主要都市再生プロジェクトの一環として、このサウジの歴史的な場所のために住民の住宅をデザインすることで、彼らの暮らしの質を高めている。

RCUが立ち上げたアルウラー・デザインスタジオ(UDS)は、地元住民がコミュニティの将来の発展の形を構想する助けとなることを目指す、新たな公共サービスである。

「良いデザインや良い成果物、遺産や環境を守ること、および持続可能なインフラを確実に作ることが、私たちの原動力です」と、RCUで国の土地計画立案のトップを務めるスティーブン・マレーはアラブニュースに語った。

「私たちは新しい場所をデザインし、環境と共に暮らしながら持続可能な存在となって環境を守ることだけでなく、それを世界に広げることもできる方法について、サウジアラビアだけでなく世界に対しても手本になりたいと考えています」

委員会は地元の人たちを含む世界中から人々を招き、アルウラーを楽しんでもらいたいと考えていると、マレーは述べた。「海外からの観光客だけではなく、全ての人が対象です」

この構想の最初のフェーズはアルウラー・サウスの再生に焦点が絞られ、公園や遊び場、運動場などの緑地をより多く作り出し、それを結びつける自然の糸としてワディ・アルウラーを再活性化することに重点が置かれる。

「王立委員会で私たちが目を向けてきたことの1つが、生活に最適な場所、人々が楽しく暮らし、コミュニティが共に成長することのできる地域を作り出すことです。

RCUはアルウラーの町を、都市計画や都市再生、王国の質の高い生活のモデルとして宣伝したいと考えている。そしてUDS構想はアルウラー・サウスの住民たちに、自分たちの地域性に合ったスタイルの住宅物件を選ぶ機会を提供する。

良いデザインや良い結果、遺産や環境を守ること、および持続可能なインフラを確実に作ることが、私たちの原動力です

スティーブン・マレー、RCU土地計画立案トップ

この専門化した建築デザインスタジオは、居住用または商業用物件の建築を検討している人たちに対し、一連のデザインテンプレートを提案する。

日陰になった屋内の中庭やオープンな屋上、自然光などの伝統的なアラブ建築からインスピレーションを受けているそれらのテンプレートはいろいろ組み合わせることができ、住民が夢の物件を現実化することを可能にする。

現代の持続可能な技術と建築材料を統合することで、それらのデザインは快適さと生活の質を考慮に入れると共に、アルウラーの色彩を取り入れて地域の歴史や遺産、環境との調和を図っている。

「それらの住宅はおそらく、これまでで最も重要な投資でしょう。間違いなくそれらは人々が笑い、楽しさや家族との素敵な時間を共有する場所です」とマレーは言う。

また、それらのデザインは各区画の空間を最大限に利用し、住民に家族のニーズを満たす家を提供すると共に、全ての新しい建物がよりコミュニティを重視したアルウラーに貢献することを確保する。

より広い大通りや日陰になった歩道エリアも作られ、公共の緑化スペースに当てる余地を残す。

「私たちはコミュニティの構築を通して自分たちが公共事業であり、ビジョン2030の一部であることを自認しています。地元住民に実現してもらいたいことがあるというのが、その考え方です」と彼は述べ、同スタジオはアルウラーの美しい色彩に基づいて建物を建てたいと考えていると付け加えた。

良質な住宅と美しいインフラは生活の質を高めるだけでなく、より重要なこととして、プロジェクトを補完し支援するための適切な施設も作り出すと、彼は言う。

「この地域のプライベートな緑地の広さを、48,000平米から80,000平米へと約2倍にすることを計画しています」

RCUが投入された目的は、このプロジェクトに前向きな意見を提供してくれた市民たちのニーズに応えることである。

「土地の提供、空間の改善、それらの地域に暮らす人々を支える施設の改善に対し、大きな支援を受けました」

「話をした人々は、自宅の建物の外に出てもまだプライバシーが守られるようにすることを私たちが計画していることや、屋根のスペースの利用を奨励していること、および日陰になった歩道の整備を促していることなどの事実に関心を示しました」と、マレーは述べた。

ガイドライン

それらのテンプレートは、物件の建築を検討しているアルウラー住民や地主向けに最近公開された、使いやすい新たな建築ガイドラインに準拠している。持続可能な建築材料やインフラとの統合も強調する同ガイドラインは、UDSのウェブサイトhttp://uds.rcu.gov.sa からダウンロード可能だ。

住民たちは同ウェブサイトを訪問することで、新しい家やビジネスの開発を開始する方法について詳しい情報を得ることができる。また、建築許可申請の第一歩として、地方自治省のBaladyウェブサイト経由で建築士を選任することもできる。

この種の都市開発は、アルウラー住民のために生活の質を改善するRCUの計画の一部であり、RCU委員長のバドル・ビン・ファルハン王子によって推進されている。

この開発は、電気通信やインフラへアップグレードをもたらす。これには、プリンス・アブドゥル・マジード・ビン・アブドゥルアズィーズ空港の取り扱い訪問者数の年間400,000人への拡大や、小中学校の数を倍増するなどの現地サービスの向上、新たな医療クリニック、より多くの都市緑地環境、および新たな遊び場や運動場などが含まれる。

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