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サウジアラビアのビーガンボディービルダー、栄養摂取に関する誤解を解く

ボディービルディングに関しては、栄養素のバランスが最も重要であり、次に適切な運動、そして十分な休息も大事である。(AFP)
ボディービルディングに関しては、栄養素のバランスが最も重要であり、次に適切な運動、そして十分な休息も大事である。(AFP)
人々はビーガン食品にはアミノ酸が不足していると誤解し、動物性食品だけがアミノ酸を多く含むと思っていますが、これは真実ではありません。  (Supplied)
人々はビーガン食品にはアミノ酸が不足していると誤解し、動物性食品だけがアミノ酸を多く含むと思っていますが、これは真実ではありません。 (Supplied)
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29 Nov 2020 06:11:21 GMT9
29 Nov 2020 06:11:21 GMT9
  • 2017年に動物性食品の摂取をやめたアリ・アル・サラムは、最終的に筋肉質なバランスの良い身体を手に入れるためには、踏むべき段階があると説明する

ディーマ・アル・クデア

ジェッダ:ビーガンが最近サウジアラビアでも人気が高まっている。サウジアラビアの人々の間で様々な議論がされ、アスリートを含む多くの人々の関心を集めている。

ビーガンとしての食事の摂り方で、普通の人々にとって十分な栄養素が賄えるのかについて、ボディービルダーの間は無論、多くの人々の間で議論が為されているが、あるサウジアラビア人がそうした議論に、一つの指針を示している。

ビーガン主義は、すべての動物性製品を食事、衣類、またはその他の目的から除外するライフスタイルを言う。

何年にも渡る多くの研究によって、ビーガンやベジタリアンの食事を摂る人は心臓病のリスクが低いことが分かっている。しかし、他の研究では、貧血や神経疾患のリスクを軽減する必須ビタミンであるビタミンB12が不足するせいか、脳卒中のリスクが高くなってる。

アラブニュースの取材に応じた33歳のサウジアラビア人のビーガンボディービルダー、アリ・アル・サラムは、高血圧に苦しんでいたことから、3年前にビーガン食を始めた。まず彼が強調したのは、動物性食品の摂取で身体作りをすることが 、ボディービルダーやアスリートの間で深く根差した考えであることである。

「私たちの間では、筋肉を増やすためには、動物性食品を摂取しなければならないと言われてきました。しかし、広い世界の地域によっては、動物性食品が少ししか手に入らない所があります。それでも、そこに住む人々は健康的で快適に生活し、栄養失調に苦しむこともありません。逆に、慢性疾患のレベルは低くいくらいです」

肉や動物製品を摂取していた頃、高血圧に苦しんでいました。まだ30歳前なのに、最大血圧は110を超えて190もあったのです。ところが、ビーガン食の2週間後には、150まで下がりました。ビーガン食は、薬でも駄目だったことを解決してくれました。

アリ・アル・サラム、 サウジ ビーガン ボディービルダー

ビーガンになったことで、乳製品や食肉産業について、非常に関心が高くなったとも、彼は語る。ビーガンについて、2016年に研究を始め、2017年にビーガンになる決定をしている。

「他のすべてのアスリートと同じく、以前は大量のタンパク質を摂取していました。ビーガンになる前の数日間、私は1日のタンパク質摂取量を満たすために、朝食に卵白10個とステーキ1枚を食べていたのを覚えています。そんな日々に、『タンパク質を摂取する他の方法はないのだろうか?』と考え始めました。そしてそれ以来、研究を始め、ビーガンへと変わる大きなきっかけを得たのです」と、彼は語る。

「肉や動物製品を摂取していた頃、高血圧に苦しんでいました。まだ30歳前なのに、最大血圧は110を超えて190もあったのです。ところが、ビーガン食の2週間後には、150まで下がりました。ビーガン食は、薬でも駄目だったことを解決してくれました」

彼は、ボディービルではタンパク質だけを重視しているわけではなく、最終的に筋肉質なバランスの良い身体を手に入れるためには、踏むべき段階があると説明する。正しい栄養摂取が最も重要であり、次に適切な運動、そして良い休息を取ることも大切である。

「ボディービルダーが栄養素について語るとき、それはタンパク質のことだけを意味しているのではありません。重要なのは確かですが、一般的に摂取総カロリー量はもっと重要です」と、彼は語る。

「例えば200グラムのタンパク質が必要だったとして、タンパク質200グラムを摂取させすれば筋肉が増えるのでしょうか? いいえ、そんなことはありません。一般的に、一定量のカロリーを消費するには、すべての基本的な栄養素が必要なのです」と、彼は付け加えて述べた。

ボディービルディングを志し、ジムに会員登録する多くの人々が、普通の食事では必要な量のタンパク質を摂取できないと考え、すぐにサプリメントを探す傾向にあることを、彼は問題視して取り上げた。

「タンパク質の摂取量がすでに多いビーガンで無い人々にも同じことが言えます。 ここではマーケティングが大きな役割を果たしています。ボディービルディング産業がそう仕向けてきたこともあり、人々はタンパク質を動物製品と結び付けて捉えています」

「ビーガンでも筋肉質の身体づくりができるのでしょうか? はい、正しい食事をして、適切な運動をして、よく休めば可能です。 タンパク質についての誤解はアミノ酸に起因します。 ビーガンの食事ではアミノ酸が不足していると人々は考え、動物性食品だけがアミノ酸を多く含むと思っています。これは真実ではありません」と、彼は付け加えて述べる。

ビーガンアスリートを通常のアスリートと比較すると、ビーガンアスリートはより持久力、強さ、そしてより速い筋肉回復力があると、彼は主張する。何故なら、ビーガン食には抗酸化物質が豊富に含まれているため、回復に大いに役立つ。一方で、「動物性食品は炎症を引き起こすことがあるため、そもそも身体をその炎症から回復させる必要があります」

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