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アルウラー、持続可能性が将来的な成長の鍵だと語る

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20 Apr 2021 02:04:56 GMT9
20 Apr 2021 02:04:56 GMT9
  • サウジアラビアの古代遺跡が未来に向けた一連のプロジェクトを宣言

レベッカ・アン・プロクター

サウジアラビアのメディナ地方にある古代の谷、アルウラ―での20万年におよぶ人類の歴史はいまだに解明されていない部分が多く、サウジアラビアの観光戦略において中心的役割を果たし続けている。

アルウラ―王立委員会(RCU)は地域の将来的な発展のために、持続可能な方法で将来のプロジェクトに着手することを発表した。

RCUのCEOであるアムル・アルマダニ氏はアラブニュースに対しこう語った。「RCUでは、専門家のパートナーや関係者、そしてアルウラ―のコミュニティと関わり、協力するための新しい方法を常に模索しています」

「私たちの成功は、このような深まる協力関係によって支えられています。これらのローカルかつグローバルな視点は、アルウラ―の持続可能な開発という目標に向けて、さらにはビジョン2030で示されている多様化の取り組みに貢献するという目標を実現するために、私たちを後押しします」

RCUは循環型経済の基本原則に支えられたカーボンニュートラルな戦略を追求している。また、数万人の雇用を創出するためのインフラを構築し、トレーニングや新しい雇用の機会を提供することで地域社会を活性化していくと発表した。

4月2日には「At the crossroads: people and planet: can AlUla unlock a sustainable future?」と題したシリーズの第1回目として、アルウラ―の未来に向けた新しい持続可能なアプローチについて、アルウラ―現地およびオンラインで招いたパネリストによるパネルディスカッションを行った。このディスカッションでは持続可能性のための全方位に向けた統合的なアプローチに焦点を当て、専門家たちが社会、経済、環境の持続可能性の複雑な層や相乗効果、対立について議論した。

パネリストには、実業家のアレハンドロ・アガグ氏、イタリアのマッテオ・レンツィ元首相、建築家かつサステナブルデザインのリーダーであるウィリアム・マクドナー氏、IUCNのグリーンリストのディレクターであるジェームズ・ハードキャッスル氏、生物海洋学の複数の分野でリーダーであるカルロス・ドゥアルテ氏、フランスのアルウラ―開発機関アファルラのエグゼクティブ・チェアマンであるジェラール・メストラレ氏などが名を連ねている。レンツィ元首相とメストラレ氏はともにRCUの諮問委員会のメンバーだ。

アルマダニ氏は「持続可能性を考えるとき、私たちは過去の文明に発想を求めます」と補足した。「古代の知恵に革新的なアプローチを加えて、アルウラ―の自然景観と人々を守り、将来にわたってその遺産を守るための新しい方法を模索しています。これこそが『Crossroads』の核となる発想であり、過去を利用して未来への最良の道を描くことなのです」

RCUは、「Crossroads」を通じて、あらゆる分野のグローバルな専門家を集め、古代地域の将来の成長に関わる持続可能性に関するアイデアに挑戦し、調整を加えていくことを目指している。

RCUは、「ソリューション主導」な議論を提案しており、パネルディスカッションでは、アルウラ―開発で最初の、そして最も重要な段階を示す基本計画「Journey Through Time」の重要な要素について取り上げる。

サウジアラビアのタブーク州で計画されている越境都市NEOMのヘルス、ウェルビーイング、バイオテック部門のエグゼクティブ・ディレクターであり、第1回「Crossroads」パネルのモデレーターでもあるマリハ・ハシミ博士は、「統合的な持続可能性というテーマは、サウジアラビア王国で現在進行中のあらゆる開発プロジェクトの最前線で議論されています」とアラブニュースに語った。

「人々、環境、経済システムのために、より良い、より持続可能な未来に向けて努力するには、新しい技術やソリューションを取り入れるだけでなく、過去の教訓や伝統を理解しなければなりません」

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