アラブニュース
リヤド:サウジアラビアはイランに対し、2015年の核合意に基づく国際原子力機関(IAEA)の保障措置協定の完全遵守を要求した。
「イランが核についての約束を果たしているのか検証できるのは、唯一、IAEAの保障措置体制だけである」と、同機関のサウジ代表であるアブドゥラー・ビン・ハーレド・ビン・スルタン王子は述べた。
イランの姿勢は繰り返し透明性に欠け、IAEAへの協力態勢を先延ばしにして示しておらず、「イランの核開発計画に関して、世界全体が必要な保証をしていない」と、付け加えた。
「イランによる核の脅迫を止めなければならない」
IAEA理事会は、イランがIAEAの保障措置を軽視し続けていることに対し、深く憂慮していると、アブドゥラー王子は述べた。
同王子は、イラン政府が未申告の場所へ核物質を継続的に移転し、この件でIAEAから繰り返し疑問を投げかけられているが、信用に値する回答をしていないと述べた。
「このようなイラン政府の好戦的な姿勢をしっかりと抑制しない限り、イラン政府の無謀な振る舞いがこの地域に広まり、世界が不安定になる危険性がある。保障措置体制全体が、危機にさらされている。唯一、IAEA理事会の確固たる立場の人々が、この危機から救うことができる」と、同王子は述べた。
また、15日水曜日、IAEAは、イランの警備員が同機関の女性職員に嫌がらせをしたとの報道を受け、イランにおいて同機関の査察官に起きた事件を「容認できない」と非難した。
「IAEAは直ちにイランに対しこの問題を提起し、このようなIAEA職員を巻き込んだ、安全性に関わる事件は容認できないこと、そして二度とこのような事件を起こしてはならないことを、非常に明確な言葉で説明した」と、述べた。