
アラブニュース
ジェッダ:アラブ諸国の指導者らは2日、パレスチナの大義を擁護しエルサレムを守るために団結するよう呼びかけた。
アルジェで開催されていたアラブ連盟首脳会議は、アラブ諸国が引き続きパレスチナを支持することを宣言し、イスラエルによる暴力行使やガザ地区封鎖を非難して閉幕した。
サウジの外相であるファイサル・ビン・ファルハーン王子の主導により団結が呼びかけられた。王子は、「我々は、協力と協議を強化し、内部の違いを退け、共通の利害を優先しなければならない」と述べた。
「我々は、各国および地域の安全保障を強化するためのアラブ諸国間の継続的な協力の重要性を強調し、他国を犠牲にした拡大・支配のアプローチに対する全面的な拒絶と対応を再確認する」
「我々は、他国がその価値観を我々に押し付けることを容認しない。また、我々は他国の価値観や文化を尊重しているため、他国もそれを尊重することを望む」
サウジ通信によると、サルマン国王の代理を務めたファイサル王子は、アラブ国家であるサウジアラビアの関心の中心にはこれからも常にパレスチナの大義があるとしたうえで、それは1967年6月の境界線に沿って東エルサレムを首都とした独立主権国家が樹立されるまで続くと述べた。
王子は続けた。「サウジアラビアは、パレスチナ派閥間の和解努力の一環としてアルジェリアが開催した会議の成果を歓迎し、それらの努力がパレスチナ諸派閥の団結につながることを期待する」
王子は食料安全保障について、世界的危機によってアラブ諸国間の経済的統合の重要性が浮き彫りになったとしたうえで、サウジアラビアは常にその実現にとって好ましい条件を作り出すよう努めていると強調した。
また、海洋天然資源の潜在可能性の活用、人材への投資、生物と食の多様性の促進、食料市場のニーズへの対応などにおけるアラブ諸国の集合的行動をサウジアラビアは重視すると述べた。
さらに、サウジアラビアはビジョン2030に沿って様々な分野において、アラブの兄弟国と協力しつつ、国民に直接影響を与える課題への取り組みに貢献するような形で前進しようと努めていると語った。
ファイサル王子は、サウジアラビアはイエメンの和平実現に向けた取り組みを引き続き支持するとしたうえで、国連特使による停戦延長の提案を支援するためにあらゆる努力を行ってきたと述べた。
また、フーシ派が停戦延長を拒否したことに触れ、国際社会が彼らに対して政治的圧力をかけ続けることが重要だと強調した。
続けて、イエメンの長期的和平の実現は、湾岸諸国のイニシアティブや実施体制、およびイエメンの包括的な国民対話の成果や関連する国連安保理決議に基づいたものであるべきだと述べた。
さらに、イエメンの大統領指導評議会に必要な支援を提供することが重要だと強調し、サウジアラビアのイエメンに対する人道救援・開発支援に言及した。
ファイサル王子はイラクの新政府発足を歓迎し、その成功を願うと述べた。
また、イラクが安全、安定、将来的発展を実現できるよう支援するとともに、その過程で様々な分野における二国間協力を深めるというサウジアラビアのコミットメントを再確認した。
さらに、レバノンの主権、安全、安定はサウジアラビアにとって重要な問題だとしたうえで、レバノン国民を団結させ現在の危機の解決に取り組むことができる大統領が選出されることを期待していると述べた。
リビアに関しては、紛争の解決策は外部からの干渉なしに見出されなければならないというのがサウジアラビアの立場だとした。
ファイサル王子は、シリアの独自性、統一性、主権、領土的一体性を維持するような形で同国の危機に対する政治的解決策を見出すためのアラブ諸国および国際社会の努力をサウジアラビアは支持すると述べた。
また、スーダンへの支援を表明し、サウジアラビアは同国に重要な人道支援を提供すると述べた。
最後に、この首脳会議の成果がアラブ世界の優先課題に貢献することをサウジアラビアは期待すると述べて締めくくった。