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イードの祝日を幸先良く始めるため、サウジの人は朝食のご馳走を食卓に並べる

リヤドでサウジの若者がイード・アル=フィトルを祝ってダンスをしている。(ロイター/ファイル)
リヤドでサウジの若者がイード・アル=フィトルを祝ってダンスをしている。(ロイター/ファイル)
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21 Apr 2023 07:04:36 GMT9
21 Apr 2023 07:04:36 GMT9
  • イードの朝食を近所で分け合うところもあれば、近所の人を家に呼んだり皆で集まったりして路上でパーティーを開くところもある
  • サウジアラビアの中心地では、他の場所よりも特に、家族でムファタという、結婚式やイードの祝日などの特別な機会にだけ提供される伝統的な肉料理を作ることが一般的だ。

ハイファ・アルシャマーリ

 

リヤド:サウジアラビアの人に人気があるイード・アル=フィトルの慣習はたくさんある。例えば、子供に甘いお菓子をあげるのが好きな人もいれば、プレゼント交換が好きな人もいる。最も一般的なものの一つは、イードの朝に家族で集まって特別な朝食をとることだ。

この朝食は普通の朝の軽食とは全く異なる紛れもないご馳走で、早朝のイードの祈りを終えて戻った多くの家族が一堂に会して楽しむものだ。サウジアラビア北部のハイルなどでは、イードの朝食を近所で分け合うところもあれば、近所の人を家に呼んだり皆で集まったりして路上でパーティーを開くところもある。季節の飾り付けをしてカーペットを敷き、それぞれの家族が分け合うための料理を調理する。

サウジアラビアの中心地や他の場所では、家族でムファタという、結婚式やイードの祝日などの特別な機会にだけ提供される伝統的な肉料理を作ることが一般的だ。年に1、2度しか食べられないのにもかかわらず、この料理はサウジアラビアではとても人気があり、通常はラム肉を使って作られる。

リヤド北部のアルナルジス地域に自身の肉屋Asim’s farmを所有するアシム・アロタイビ氏は言う。「動物自体も清潔で健康的でなければなりません。私たちの飼育場では、動物たちに牧草や大麦を与えています。料理に使う動物は若くても老いていてもいいので、動物の年齢によって肉の味が異なります」

「私にとって最も大事なのは肉質です。自分自身で動物に餌をやり、給餌を管理し、飼育している動物が何を食べているか把握しない限り、自分の商品の品質を完全に知ることはできません」

アロタイビ氏は自身の店で、地元で育てたラム肉と野生のラクダ肉を専門に扱っているという。自身の飼育場をリヤド郊外に所有するアロタイビ氏は、動物の中でも特にラクダは自由に歩き回って天然の草を食べられることが大事なことだと話す。

しかし、このオーガニックな放し飼い方式には難点もあるという。アロタイビ氏は家畜はより盗まれやすいのだとアラブニュースに語った。例えばあるときには120頭の羊が盗まれたという。イードの1、2週間前に、多数の客に向けて配達の注文を処理しているときのことだった。

肉を買うときにどんな肉を探すべきかを聞かれたアロタイビ氏は、肉の調理方法や保管方法に劣らず大切なのは、そもそもの肉の品質だと答えた。新鮮そうに思える肉を地元の食料品店で探す人は多いが、どのように保管されていたかについては全く注意を払わない、と彼は言う。

リヤド北部のスーパーマーケットで肉をさばくハリール・モハメド氏は、肉質を確実に最高の状態で保つ方法について説明してくれた。

「まず、皮を剥いだラム肉はすぐに洗います」「それから白い布で肉を巻きます。その後は、肉を摂氏0〜5度に冷やした冷蔵庫で保管しなければなりません」

肉の品質を高く保つためには保管温度がカギとなるのだと話してくれた。温度が低ければ低いほど、肉の新鮮さと味の良さを長く保てる。

肉自体の品質という点では「肉と脂肪分の割合が大切」で、それに加えて、動物が受ける獣医療の質だという。

「屠殺される前の動物は、健康でいることを確かめるため、獣医師の診察を受けなければなりません」と彼は説明する

イード・アル=フィトルはサウジアラビアで21日に始まり、聖なるラマダン月の終了と、3日間の祝祭と家族の集まりの開始を告げる。

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