• 岸田首相は日曜日から3日間の中東訪問を開始し、その後UAEとカタールを訪問する。

アラブニュース

ジェッダ：7月16日にジェッダを公式訪問した日本の岸田文雄首相は、アル・サラーム宮殿でムハンマド・ビン・サルマン皇太子と日本とサウジアラビアの強力な二国間関係について話し合った。

同首相は、湾岸協力理事会（GCC）のジャシム・アル・ブダイウィ事務局長およびイスラム協力機構 (OIC) のヒセイン・ブラヒーム・ターハ事務局長とも会談した。

皇太子との会談中、岸田首相はサウジアラビアの「サウジ・ビジョン2030」に対する日本の「揺るぎない支持」を改めて表明した。

日本の外務省の声明によると、岸田首相は、「日・サウジ・ビジョン2030」構想の一環として、医療やヘルスケアなどの分野での協力を一層拡大し、中東地域を次世代燃料や鉱物資源供給のグローバルなハブにしていくためにサウジアラビアと協力することで合意した。

両首脳は、政治、外交、安全保障分野における両国間の交流を一層活発化することで一致し、両国間で合意された外相級戦略対話の設立を歓迎した。

日本はサウジアラビアから原油の安定供給を受けており、皇太子は消費国と産油国の双方の利益になるように努めていきたいと述べた。

日本の首相は、重要鉱物の探査や精製、太陽光発電の整備、水素・アンモニアの製造・利用、e-fuel の活用といった分野で連携を多面的に進めていきたいと述べた。

両首脳は、サウジアラビアが提案した二国間の協力枠組「クリーンエネルギー協力のための日サウジ・ライトハウス・イニシアティブ」を通じて具体的な協力案件を検討していくことで一致し、バランスのとれたグリーン・トランスフォーメーションの推進のために、緊密に連携していくことを確認した。

声明によると、日本企業のサウジアラビアへの投資の関心は高く、多数の企業が経済ミッションとして同行している。

皇太子は、日本企業によるサウジアラビアの産業多角化への貢献に期待すると述べた。

両首脳は、今般、日本と湾岸協力理事会（GCC）との間でFTA交渉を再開することで一致したことを歓迎した。 岸田首相は、半導体や電池等の分野でサウジアラビアからの対日投資を拡大していきたいと述べ、これらの分野で対日投資促進に向けて具体的な議論が進むことへの期待を表明した。

同首相はまた、国際協力銀行（JBIC）とサウジアラビアの国家負債管理センター（NDMC）の間の協力により、日本企業の知見や投資を活用して、地球環境分野で、再エネ・省エネを通じたサウジアラビアの取組みを後押ししていくことへの期待を表明した。

両首脳は、両国の観光当局間の覚書署名により、人的往来の活性化と更なる協力が進展することへの期待を表明した。

両首脳は、学術、教育、スポーツ、文化の各分野において更に協力を進めていくことで一致した。 これに関連して、日本貿易振興機構（ジェトロ）とサウジ・エンターテイメント・アカデミーとの間の協力覚書の署名を歓迎した。

岸田首相は、法の支配や国連憲章の諸原則に基づく今年のG7広島サミットは非常に重要だと述べた。

同首相は、引き続きサウジアラビアと緊密に連携していきたいと付け加えた。 これに対し皇太子は、今後も様々な分野で日本と協力していきたいと述べた。

両首脳はまた、世界のどこであれ、力による一方的な現状変更の試みを決して許さないことを確認するとともに、ムハンマド皇太子は北朝鮮について日本の立場を支持すると強調した。