リヤド:サウジアラビアのサルマン国王人道援助救援センター(KSrelief)が支援する診療所は、イエメンのハドラマウト県とハッジャ県において7月だけで合計530人の患者に医療サービスを提供した。サウジ通信(SPA) が19日に伝えた。
ハドラマウト県サユーン地区にある「義肢・リハビリセンター」は、主に地雷や不発弾で手足を失った308人にサービスを提供した。
SPAは次のように伝えている。「同センターは67人の患者のために義肢・装具の測定・製造・装着・配送・維持を行った。それに加え、241人の患者が理学療法セッションや専門的相談などの理学療法サービスを受けた」
ハッジャ県アブス地区では、最大222人の受益者が診療所で医療サービスを受けた。その中には、伝染病管理診療所の30人、救急診療所の9人、内科診療所の54人、生殖医療診療所の5人、啓蒙・教育診療所の2人が含まれる。
それに加え、24人が介護サービスを受け、廃棄物処理活動が2回実施され、2人が外科手術・傷治療を行う診療所で治療を受けた。これらの診療所は100人への医薬品提供も行ったという。
サウジアラビアはイエメンにおいて、KSreliefを通した人道サービス提供に加え、いくつかのイニシアティブも支援している。「イエメン開発復興プログラム(SDRPY)」を通した開発プロジェクトや、「マサム」プロジェクトを通した地雷撤去などだ。
国際人道団体「セーブ・ザ・チルドレン」が今年3月に発表した報告書によると、イエメンの戦争地帯では「過去5年間、平均すると3日に1人、子供が地雷やその他の爆発物によって死亡あるいは負傷している」という。
この報告書は次のように述べている。「イエメンの子供たちは、遊び、薪や水の運搬、家畜の世話などの日常活動を行っている間に地雷や爆発性戦争残存物などに遭遇するリスクに晒されている。彼らにはそれらを特定し避けるための経験が不足している場合がある」
「イエメン地雷モニター」が昨年発表した報告書によると、同組織は2019年中頃から2022年8月までの期間に地雷による死者を426人記録した。そのうち100人以上が子供だった。
また、少なくとも560人が地雷で負傷し、そのうち216人が子供、48人が女性だったという。
監視団体によると、フーシ派が権力を掌握したことを受けてアラブ数ヶ国がサウジアラビア主導で連合軍を編成して国連承認政府を立て直した2014年以降、イエメンの田園地帯には地雷や不発弾が散乱している。