



Noor Nugali
リヤド:イギリスのアーティスト、バンクシーの正体は今も謎に包まれたままだと言えるが、彼の作品は今世界で最も有名なものに数えられる。リヤドでそのうちの70点のレプリカ作品が展示される予定となった。
バンクシー作品が世界中から集められたことを記念し、キング・アブドラ・フィナンシャル・ディストリクトが2か月間にわたってバンクシーのレプリカアートの拠点となる。
「今回リヤドでバンクシー作品の記念展示をすることになりましたが、これはサウジアラビア王国で初めてのことです。バンクシーという人物そのものへの記念展示と言えます」とアラブ・ニュースに語るのは展示を企画したNowaar EntertainmentのCIOであるMohammed Al-Muhaidib氏。
きらびやかなキング・アブドラ・フィナンシャル・ディストリクトにギャラリーへと誘うサインボードが立ち、街は「Without Limits」展の開幕に静かな興奮に包まれている。
この展示では、バンクシーに関する10分間のドキュメンタリーなどの視覚的な相互体験ができる。ドキュメンタリーが終わり別の部屋に案内されると、そこでは俳優がバンクシーを演じて作品製作の再現が見られる。
展示の中には、代表作「赤い風船と少女」のレプリカもある。
世界全体の現象となっているバンクシーの作品は、各国で社会的、政治的問題を引き起こしている。
今回の展示会はバンクシーのために催されたものだが、それ以外にもHuda Beydounの作品も展示される。
2015年にイギリスのサマセットにある海辺のリゾート地ウェストン・スーパー・メアで開かれた、黙示録さながらのテーマパークと言える、バンクシーのポップアップ展示会「ディズマランド」でBeydoun作品は取り上げられた過去がある。
「私は昔からバンクシーの大ファンで、芸術家として尊敬して続けてきたました。バンクシーの作品とともに自分の作品を展示されることは、芸術家としてのキャリアにおいて何よりも大きな意味を持つことが間違いありません。しかもディズマランドのあとで2回目になるのですから」とBeydoun氏はアラブ・ニュースに語る。
彼女が一番好きなバンクシー作品は、2018年に136万ドルで落札された直後に自動でシュレッダーで裁断されたことで知られる「愛はごみ箱の中に」である。「オークション後に自滅するなんて最高」とBeydoun氏は言う。
Al-Muhaidib氏によると、バンクシー作品はサウジアラビアの他の都市や中東地域の国々でも展示される予定だという。
展示会は2月20日にリヤドのキング・アブドラ・フィナンシャル・ディストリクトで開かれ、入場料は100サウジアラビア・リヤル(26.66ドル)である。