
『マルコムX』を手掛けたスパイク・リー監督が、クリストファー・ノーラン監督の『オッペンハイマー』について、「日本の人々に何が起こったか」と自分なら付け加えただろうとコメントした。
スパイク・リーは1957年生まれのアメリカの脚本家・映画監督。主に黒人社会に関する問題を提起する作品で知られ、『マルコムX』のほか、『ドゥ・ザ・ライト・シング』、『ブラック・クランズマン』、『シーズ・ガッタ・ハヴ・イット』など、さまざまな人気作品を監督し、アカデミー賞を1つとエミー賞を2つ受賞している。
リー監督は本作を楽しんだとしながらも、オッペンハイマーの行動によって日本人がどのような影響を受けたか、自分ならより詳細を加えただろうとワシントンポスト紙に語った。
「あの映画の上映時間はどのくらい?3時間もあるのなら、原爆投下後、日本の人々に何が起きたか自分だったら付け加えたい。人間が蒸発し、人々は何年も経ってから放射線による被害に苦しんだ」
「映画の最後には、日本に2発の原爆が投下されてどうなったか描いてほしかった」と付け加えた。
「これは批判ではなく、自分ならそうしただろうというコメントである」と念押ししながら、自身の映画の場合でも、ノーラン監督なら異なるエンディングを描くだろうとコメントした。