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「コーヒーが冷めないうちに』著者、エミレーツ・リトフェストで第6巻について発表

著者は6作目の発売日を明言しなかったが、「近日中」とした。(ANJ)
著者は6作目の発売日を明言しなかったが、「近日中」とした。(ANJ)
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07 Feb 2024 11:02:37 GMT9
07 Feb 2024 11:02:37 GMT9

マナール・エルバス

ドバイ:ベストセラー『コーヒーが冷めないうちに』シリーズの著者である川口俊和氏は、2日に行われたエミレーツ文学フェスティバルのパネルディスカッションで、現在シリーズ6作目を執筆中であることを発表した。

エミレーツ・リトフェストとして知られるエミレーツ文学フェスティバルは、文学への愛を祝ってアラブ首長国連邦で毎年開催される中東最大の文学イベントである。

『コーヒーが冷めないうちに』は、数人の登場人物が過去にタイムスリップし、コーヒーが冷める前に葛藤を解決して戻ってくるという物語。

シリーズ第5巻は現在日本でのみ発売されており、英訳はまだない。しかし、ファンは本シリーズに第6巻が出ることを知って興奮。拍手を送った。

2日、エミレーツ・リトフェストでのパネルディスカッション中の川口氏(中)。(ANJ)

川口氏はパネルディスカッションに先立ち、第6巻についてアラブニュース・ジャパンに語った。「現在、第6巻を執筆中です。これからもベストを尽くします」と語り、同氏の著作を読んで人々がよりよい自分になってくれることを願っていると付け加えた。

「4作目は別れについて、5作目は優しさについて。6作目は愛についてです」と川口氏。

著者は6作目の発売日を明言しなかったが、「近日中」とした。

パネルディスカッション終了後、書籍にサインをする川口氏。(ANJ)

川口氏のフェスティバルへの参加は、2022年に続き、2度目となる。アラブニュース・ジャパンの取材に対し、「ここに来ることができて、とてもうれしいです」と語った。

受賞歴のあるジャーナリスト、Amandeep Bhangu氏の司会で行われたパネルディスカッションで、著者はさまざまなマンガやアニメ、特に同氏の著書と同じようなタイムトラベルものの『ドラえもん』から強くインスピレーションを受けたことを語った。

『コーヒーが冷めないうちに』シリーズは、川口氏の編集者が小説化を勧める前に、戯曲として始まった。「日本で戯曲もやっていますが、そこでもベストを尽くしたいと思っています」と同氏はアラブニュース・ジャパンに語った。同氏が初めて本を書いたのは40歳、12年ほど前のことである。

(ANJ)

本シリーズでは、登場人物たちが悲しみや後悔といった壮絶な感情と闘う姿を描いている。同氏はパネルディスカッションの中で、いくつかの話は実体験に基づいたものであると明かした。例えば、同氏による2作目の著書『この嘘がばれないうちに』に収録されている「親子」という物語。

複雑な登場人物を書く理由を尋ねられると、「私と同じように感じている人がたくさんいると思うからです」と答えた。自分自身の経験から、登場人物たちが経験することが理解できると付け加えた。

川口氏はまた、女性の登場人物の書き方についても、司会者だけでなく観客からも称賛を浴びた。登場人物をどこまでもリアルにするにはどうするのかという質問に対して同氏は、「私は戯曲をやっていて、女性の行動をよく観察します」と回答。

作家志望者に対し川口氏は、最後まで書き続けることを勧めている。「書いている途中で、きっと嫌になってしまうと思いますが、書き続けることが大切です」と同氏はパネルディスカッションで語った。

4日のパネルディスカッションで本のコレクションを写真で披露する川口氏。(ANJ)

さらに、著者は4日のパネルディスカッションに参加し、本のコレクションの写真を見せながら、インスピレーションについて語った。

同氏は、すべての人のサポートに感謝し、作家であることのありがたさを語った。「小説家になっていなかったら、ここドバイにはいなかったと思います」と同氏。

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