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柴田秀勝:60年以上のキャリアを持つ伝説の声優

『 タイガーマスク』、『マジンガーZ』、『銀河鉄道999』などの名作アニメや、『ONE PIECE』、『NARUTO-ナルト-』、『鋼の錬金術師』などの有名アニメシリーズで知られる柴田秀勝氏
『 タイガーマスク』、『マジンガーZ』、『銀河鉄道999』などの名作アニメや、『ONE PIECE』、『NARUTO-ナルト-』、『鋼の錬金術師』などの有名アニメシリーズで知られる柴田秀勝氏
『 タイガーマスク』、『マジンガーZ』、『銀河鉄道999』などの名作アニメや、『ONE PIECE』、『NARUTO-ナルト-』、『鋼の錬金術師』などの有名アニメシリーズで知られる柴田秀勝氏
『 タイガーマスク』、『マジンガーZ』、『銀河鉄道999』などの名作アニメや、『ONE PIECE』、『NARUTO-ナルト-』、『鋼の錬金術師』などの有名アニメシリーズで知られる柴田秀勝氏
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16 Sep 2024 03:09:58 GMT9
16 Sep 2024 03:09:58 GMT9

アミン・アッバス

柴田秀勝氏は、60年以上にわたって日本の声優の草分け的存在として知られる伝説的な声優・ナレーターだ。彼は、『タイガーマスク』のミスターX、『マジンガーZ』のあしゅら男爵、『銀河鉄道999』の機械伯爵などのクラッシックアニメシリーズや、『ワンピース』のモンキー・D・ドラゴンや、『NARUTO-ナルト-』の猿飛ヒルゼン、『鋼の錬金術師』のキング・ブラッドレイ、その他の有名アニメシリーズの役で知られている。

柴田氏がタレント活動を始めたのは1953年。当時、幼児教育の一環としてアニメが始まったが、出演してくれる俳優はほとんどいなかったそうで、「大学の先輩でもあり、困っていた東映動画のプロデューサーの勧めで出演した『狼少年ケン』というアニメシリーズが初出演でした」という。

1969年、大学の同級生だった久保進氏と声専門のプロダクション『青二プロダクション』を設立し、そこから本格的に声優の仕事を始めました」と同氏は語る。

彼は、これまで出演したすべての作品が等しく好きだといい、「見た・聞いた・試したは、役者にとって大切な糧だと思っています。自分が恵まれたのは誰でも知っている作品・キャラクターの担当声優に選ばれていたことでした」という。

日本の文化から最もインスピレーションを受け、日常生活に取り入れているものについて、彼は「大学で江戸文学・国劇(歌舞伎)を専門に学びました。それが今では小生の柴田節と言われる原点となっていると思う」と述べた。

「タイガーマスク」のミスターXは、柴田氏にとって初めてのアニメの大役だったそうだ。

柴田氏は『ワンピース』のモンキー・D・ドラゴンの声で知られているが、「起用理由は分からない。オーディションは受けておらず、事務所側の売り込みなどについても知りません。自分の場合、殆どの役が起用決定後に聞かされていました」

そして、「ドラゴンが登場したときの心の表現に悩みました。収録の初めの頃は正直人気については知らなかったので意識はしていませんでした。今ではもちろん人気が高い作品であることは知っていますが、出来る限り当時と同じように意識はしないように努めています」と述べた。

彼はまた、「印象に残っている役といえば、ワンピースの『スカイピア編』のカルガラ役も印象に残っています」と付け加えた。

柴田氏は『NARUTO-ナルト-』の猿飛ヒルゼンの声優としても知られているが、「ワンピース同様起用理由は分かりません。火影は大蛇丸と壮絶な戦いで死にましたが“木の葉舞うところに火は燃ゆる・・・・火の影は里を照らし、また、木の葉は芽吹く”このセリフが後々まで生き続けたことは演者にとっては嬉しい限りです」という。

NARUTOシリーズについて、「日本の忍者物は、世界で人気があるということです。 “世界に一つだけの花”のようなものなのでしょうか。ただ、ワンピース同様、どの作品においても特別人気を意識して演じることはありません」と述べた。

昔と今で声優のスキルや労働環境が大きく変わったことについて、柴田氏は「時代と共に声優に求められるものも変わっています。我々世代は、アニメ創成期の誇張された演技で人気を博しましたが、今はフラットなナチュラルな演技が求められているようです。労働条件に対する答えではないのかもしれませんが、アニメの出演料だけで生計が成り立つのかと言われれば昔も今も微妙ですね。人気キャラクターに恵まれた声優ですら、アニメの出演料は皆さんが想像するよりも高いものではありません」という。

柴田氏は先月クウェートで開催されたCFCCのイベントに招待された海外セレブの一人で、「クウェートに行く前に中東地域のエジプト、トルコ、ヨルダン、サウジアラビアに行ったことがあるのですが、どこの国でも心のこもった素晴らしいホスピタリティに感激した」と言い、イベントでのファンとのふれあいを大いに楽しんだ。

今後の仕事について柴田氏は、「ワンピースをはじめまだまだ続いているいくつかの作品、小生87歳、先輩声優が少なくなっている現在、いつまで続けられるかオファーが来るか、それでもまだまだ続ける気持ちでいます」と答えた。

アニメの声優を目指す人へのアドバイスとして、柴田氏はこう述べた。

「声優道とは・・・
興味と好奇心。その先に見えてくる、進むべき我が道
見たり聞いたり試したり。
上手から盗め、下手から学べ。
盗んで罪にならないのが芸の道」

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