
ドバイ:サムライズは、日本とアラブ世界の友好促進に尽力する日本人ムスリムコンテンツクリエイターである。文化的理解と市場インサイトを活かし、アラブ市場に向けた日本製品のブランディングとマーケティングに長けている。
サムライズはアラブ・ニュース・ジャパンの独占取材に応じ、「2020年にイスラム教を受け入れ、2022年にインドネシアのイスラム大学に入学し、アラビア語とイスラム法学を専攻しました。インドネシアでの生活は、活気に満ちた協力的なムスリムコミュニティに囲まれ、本当に楽しい経験でした。」
「卒業後日本に戻り、田舎に定住しました。残念なことに、周囲にイスラム教徒のコミュニティがなく、私は孤立していました。ラマダンの間、一人で祈り、断食し、インドネシアにいた時の仲間を深く恋しく思いました。日本人のムスリムとして生きることの難しさをアラビア語で分かち合いたいと思い、コンテンツ制作を始めました。嬉しいことに、アラブ人の視聴者から肯定的で励ましのコメントをもらうようになりました。彼らの応援のおかげで、日本の田舎に住んでいても、アラブ人の友人が近くにいるような気がしました。」
「私は2023年5月にコンテンツ制作の旅を始めました。わずか1年で、100万人以上のフォロワーを獲得し、アラブ視聴者の間で最大の日本人インフルエンサーとなりました。この成功は、アラブの視聴者から受けた素晴らしいサポートのおかげです。私のコンテンツのコンセプトは、日本とアラブ世界の友好を促進することです。アラブ世界を探索し始めたとき、重大なことに気づいたのです: アラブ人は日本に憧れているが、日本に関する正確で信頼できる情報が不足していることが多い。一方、日本人のアラブ人に対するイメージは、石油やステレオタイプを中心とした曖昧なものであることが多い。両方の文化を理解する者として、両者の架け橋となる責任を感じました。」と付け加えた。
サムライズはインドネシア留学中、イスラム系の大学でアラビア語を学んだ。「大学内の規則はとても厳しかったです。日本語も英語も禁止され、アラビア語だけでコミュニケーションを取るよう求められました。最初はアラビア語の単語も文法も知らなかったので、他の人とコミュニケーションが取れなかったです。
「先生がアラビア語で話しかけてきても理解できなかったです。そこでGoogle翻訳を使って彼らの言っていることを理解しました。また自分の言いたいことをアプリでアラビア語に翻訳し、それを声に出して読んだのです。最初の半年は信じられないほど困難で、何度も苦労しました。絶え間ない練習によって、徐々にアラビア語が堪能になりました。」と彼は付け加えた。
さらに2023年、サムライズはサウジアラビアのマディーナ・イスラーム大学に入学し、アラビア語とイスラム学を学んだ。「マディーナに着いたとき、故郷に戻ったような気がしたのです。これまで20カ国以上を訪れてきましたが、これほど故郷のような気持ちを味わったのは初めてでした。」とサムライズは語った。
「平和で静かなマディーナは私にとって本当に特別な場所となりました。190カ国以上から来たイスラム教徒と一緒に学んだことは、忘れられない経験になりました。日本では家の近くにモスクがなかったです。毎日モスクを訪れ、仲間のイスラム教徒と一緒に祈ることができたのは、新鮮で心温まる経験となりました。マディーナは私の第二の故郷になったのです。」と彼は付け加えた。
現在のプロジェクトについて、サムライズは次のように語った。「私はTOKYO ARABIAN CLUBを設立しました。これは、中東でビジネスチャンスを求めている日本の起業家と、日本に興味を持っているアラブ人をつなぐプラットフォームです。」
「毎日のように、日本のビジネス関係者が「アラブでビジネスを始めるにはどうしたらいいか」と私に尋ねてきます。私はアラブ世界での知識と経験を活かし、日本とアラブ地域の架け橋となるべくこのプラットフォームを立ち上げました。これまではコンテンツクリエイターとして、映像を通じて日本とアラブの友好を育んできました。今後はビジネスを通じて、この絆をさらに深めていきたいと考えています」と付け加えた。
日本語や日本文化を学びたい人へのアドバイスについて、サムライズは「アラビア語を学ぶことで、私の世界観や考え方、そして付き合う人たちが大きく変わりました。新しい言語を学ぶと、まったく異なる世界の人々と繋がります。言語は新しい文化への扉を開く鍵なのです。たとえ初心者であっても、学んでいる言語のネイティブと話すことを強くお勧めします。より早く上達しようという意欲が湧き、有意義な人脈を築くことができます。」
「私はVIP日本語道場という日本語学校を運営しています。講師は全員日本人です。中東からの生徒のほとんどは全くの初心者から始めます。しかしわずか3ヶ月で、自己紹介、基本的な会話、質問と回答、日常生活の説明ができるようになります。時間が経つのは早いので、言語を学ぼうと決めたら、すぐに始めましょう。継続的な努力によって、予想以上の成果が得られ、最初の一歩を踏み出したことに感謝するようになるでしょう」と付け加えた。