
ロンドン:リメイクやリブート、リマスターが毎日のように登場し、レトロゲームがある程度主流となっている時代において、ニンテンドースイッチの『機動戦艦ガンドッグ 太陽系物語』は、その次の段階に進んでいる。
PC-9800で作られた古典的なビジュアルノベルを彷彿とさせる本作は、深いストーリーテリングとミニマルなゲームプレイが融合している。没入感のある物語が好きで、テンポの遅さが気にならない人なら、このゲームは魅力的な体験を提供してくれるだろう–万人向けではないかもしれないが。
「機動戦艦ガンドッグ 太陽系物語」はストーリーがすべてだ。キャラクター主導の深い物語は忍耐を要求し、テキスト量の多い体験に喜んで取り組むプレイヤーに報いる。まず、太陽戦争が勃発し、主人公がクルーの犠牲を防げなかった場面から始まる。それから4年後、彼ら(名前は自分で選べる)はジョヴィア哨戒艦ガン・ドッグに再び配属され、ジョヴィア宇宙域の端から届く謎の信号を調査するよう命じられる。
船内には、恋敵や過去のライバルなど、何かを隠していそうなキャラクターが勢ぞろいしている。選択肢は移動、アイテムの相互作用、会話に限られるが、このゲームは自分の行動が重要であると感じさせることに長けており、特に決断を迫られる場面ではカウントダウン・クロックが表示される。
これはアクション満載のアドベンチャーではない。ゲームは慎重に進行し、テンポの速いメカニックはほとんどない。探索は制限されているが、ひとつひとつの選択の重さ、特にプレッシャーのかかる場面での選択の重さが、ゲームへの関与を高めている。まばらなビジュアルとビットクラッシュされた音楽で、「機動戦艦ガンドッグ 太陽系物語」はレトロなインスピレーションに傾倒している。興味深いことに、ミュートにしてプレイすると最高の体験ができるかもしれない。
「機動戦艦ガンドッグ 太陽系物語」は、ゲームプレイの邪魔になるものを最小限に抑えた、テキストを多用したスローなアドベンチャーが好きな人向けのゲームだ。深い伝承や強力なキャラクター、物語性を求めるなら、時間をかける価値はある。ただ、現代的なゲームに比べれば、ゆっくりした展開になることは覚悟しておこう。