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プロになるための対価についてアラブのストリーマーたちが語る

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18 Aug 2020 07:08:23 GMT9
18 Aug 2020 07:08:23 GMT9

ハラ・タシュカンディ

  • ゲームをしてお金を稼ぐことを仕事にするクリエーターのうち、羨望の的になるような人々は稀だ

リヤド:世界中で何千もの人々がライブ配信のゲーム動画を見ており、ゲームストリーマーというものがこれまでになく人気となっているが、そこには一見しただけではわからない事実がある。

ストリーマー時代の夜明けが到来しつつあるが、コンテンツがものをいうインターネット時代において、ゲームをして稼ぐことを仕事にするクリエーターのなかで羨望の的になるような人々は稀だ。

しかしお金を使うためにはお金を稼がなくてはならず、ストリーミングの世界ではその格言が特に当てはまるように思われる。

動画ゲームやeスポーツが中東地域全般で引き続き人気を博すなか、アラブニュースはアラブのストリーマーたちに取材し、いかにして彼らが現在の地位を手にしたか、そして成功を得るために支払った額について話を聞いた。

オマーンのストリーマーであるアハメド・アル・マイマニさんは、Twitchパートナーであり、Pistyization(短くしてPisty)という名で知られるユーチューバーでもあるが、5年前に英国ブリストル市に留学中の大学院生であったときに副収入を得る手段として、ストリーミングを開始した。

「最初はそれほどお金にはなりませんでした。実際のところ赤字だったのですが、それは気にならず、いずれにしてもこの仕事が好きではまってしまったのです」と彼は述べた。

始める際には、プロ用の備品よりもカリスマ性のほうが遥かに重要です。

オマーンのストリーマー、アハメド・アル・マイマニさん

アル・マイマニさんは結局、日中の仕事を辞めてフルタイムのストリーマーになる道を選んだ。そしてその後、自身のプラットフォームやファン基盤を著しく伸ばし、ユーチューブのフォロワーは30万人を超え、これまでにコラボした企業にはアクティビジョン、ユービーアイソフト、エイスース、ロジテックなどが含まれる。

 

Jemimaruという通用名のサウジのストリーマー、ジェミール・アルトゥルクスタニさんは、約8年前に趣味でオンライン配信を始めた。

「仲間を作り、触れ合い、楽しく過ごし、新たな人々と友達になるためにストリーミングを開始しました。ビデオゲームをプレーする友達をあちこちに作り、いっしょに過ごすというような気持ちでした」と彼は述べた。

しかしストリーミングへの興味が深まるにつれ、支出額も増えていった。「8年間でゲーム機を何世代も買い替え、パソコンも2つ3つ買い、その他の備品も含めればおそらく1万から1万5000ドルは優に投資しました。しかし毎年の出費額を見積もるのは困難です。その年に何がリリースされているかに寄りますから」と彼は述べた。

パートタイムのアルトゥルクスタニさんとは異なり、フルタイムのストリーマーであるアル・マイマニさんの場合には、スポンサーからわずかな援助を得て切り抜けているとはいえ経費は著しく高くなる。

「ゲームや備品に年1万ドルは使っているでしょうが、広告活動をしていたために備品のいくらかは無料で手に入れることができています」とアル・マイマニさんは言った。

「2016年か2017年頃からはゲームに支払いをしたことはないと思います。備品に関しては、本当に欲しいものがあれば自分で買います。しかしこれまでにストリーミングに使った合計額は1万5000ドル以上になるでしょう」

一般的なストリーマーの装備一式としては、パソコン、ゲームを操作したりプレーしたりするためのゲーム機、各機器用のキーボードとマウスやコントローラー、そして安定した高速インターネット接続などが含まれる。

カメラやマイクは必須ではないだろうが、しかし有名な人気ストリーマーの多くは、ゲームをしたりストーリーやプレーに反応したり配信プラットフォームのチャット機能で視聴者との関わりを持ったりしている自身の姿を映し出している。

追加的な装備としては、長時間プレーする人々の快適性を上げるべくデザインされたパッド入りゲーム用チェアや、パソコンでゲームする人のためのコントローラーといったアップグレード備品、高品質のマイクとカメラ、そしてアル・マイマニさんが「目の保養」と呼ぶ先進的な照明設備、ストリーマーの真剣度が視聴者にわかるように目立つ表示のついたゲーム製品などがある。

アルトゥルクスタニさんにとって、ストリーマーとなるためにかかる費用はその関与レベルによるという。「趣味でストリーミングをするなら、まったく費用はかかりません。ゲームをする人ならすでにゲーム機かパソコンは持っているわけですし、今のゲーム機にはほとんど配信サポートが内蔵されています。ボタンひとつ押すだけで、無料でストリーミングを開始することができます」と彼は言った。

しかしアルトゥルクスタニさんもアル・マイマニさんも、プロのストリーマーが大々的に事業を広げようとするならば、基本的な備品以上のものが必要になると考えている。

「最重要な備品のひとつは高性能マイクです。多くのものはなくてもやり過ごすことができますが、突出音がするなど音声が劣悪であったりすれば、私ならワンクリックで他のサイトに逃げ出してしまいます」とアルトゥルクスタニさんは述べた。

「また、ウェブカメラや、チャットや統計を見るための2台目モニターも必要でしょう。さらには、上質な照明設備、音声ミキサー、ショートカットボタン用配信デッキなどもすべて大きなプラスとなります」

アル・マイマニさんがストリーマーにとって備品よりも大切であると考えるのは、視聴者を引き付けるコツや、配信中にファンと交流する能力だ。

「ノートパソコンとマイクだけしかなくても、中東地域でベストなストリーマーになることは可能です」と彼はいう。

「始める際には、プロ用の備品よりも遥かに大切なのがカリスマ性です。視聴者にどのように語りかけるべきかを熟知しており、プレーの質を落とすことなくチャットに注意を払うことができ、良質な判断を下すことができれば、備品が贅沢なだけよりも大きな魅力になります」

多くのものはなくてもやり過ごすことができますが、音声が劣悪であるなどすれば、私ならワンクリックで他のサイトに逃げ出してしまいます。

サウジのストリーマー、ジェミール・アルトゥルクスタニさん

しかし彼も、「目の保養」の威力については新たなサブスクライバーを引き付ける魅力の大きな部分を占めていると認める。だからこそ彼は、高価な「追加装備」に支払う経費は正当化されると感じるのだ。

「私はストリーミングから得るお金のほとんどをストリーミングに費やします。ストリーミングの外観が良ければ良いほど、支援するに値すると人々が感じてくれます。そしてプロフェッショナルに見えれば見えるほど、企業は提携したいと考えてくれます」と彼はいう。

アルトウルクスタニさんもその点には同意する。「改善に向けて投資すればするほど、視聴者にとってより魅力的なチャンネルになります」と彼は述べた。

しかしアル・マイマニさんは来た道を振り返り、ストリーミングを単に稼ぐ手段として始めたいと考える人々には警告を促すという。この業界では大きなサクセスストーリーは稀だからだ。

「稼ぐ手段とだけ捉えてストリーミングを始める人はまず成功しません。他のストリーマーたちが寄付やスポンサー契約を得ているとしても、それは彼らが長期にわたり非常に努力してきたからこそ到達したものであって、一夜にして成し遂げられたわけではないのです」と彼は付け加えた。

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