

アミン・アッバス、ドバイ
日本人彫刻家アキヒトは、『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』『デッドプール2』『アリス・イン・ワンダーランド』などの人気映画に特殊効果メークアップアーティストとして携わり、彫刻作品を作成した。
アキヒトはアラブニュースのインタビューで、2002年に米国へ移住し、英語の知識が不足しているにもかかわらずそこが自分の「輝ける」場所だと感じたと話した。
「アート作品を作ることは、私が自分自身であるための手段です。私の目標は、最も興味のない人々の心にさえ驚きを与え、魅了し、ワクワクさせることができる作品を作ることです」と、彼は言う。
アキヒトは22才の時に彫刻に対する興味を膨らませたと説明した。「米国に移住した時に、彫刻に本腰を入れるようになりました。エンターテイメント業界では、周りに才能ある彫刻家がたくさんいたからです」と、彼は述べた。
この日本人彫刻家は、米国カリフォルニア州の1999年国際メークアップアーティスト見本市で開催された毎年恒例の競技会のアバンギャルド部門で、第1位を獲得した。日本の特殊効果メークアップアーティスト選手権でも、3連覇を果たしている。
「米国で私が携わった最初の大きな映画は、2002年の『ハルク』でした。ハルク初のCGI映画です。私は最初のシーンで使われたヒトデを彫刻しました。私のお気に入りで、最も記憶に残っている作品は、『エイリアンVSプレデター』です。なぜなら、私がその映画のために1/4サイズのクイーンエイリアンをデザインし、彫刻したからです」と、彼は付け加えた。
アキヒトは、自分の作品に課題がないわけではなく、プロジェクト中にいくつかの問題に直面したと述べた。
「映画『ダレン・シャン』に取り組んでいた時、監督がほんとうに口うるさくて、他の4人の彫刻家も私自身も、彼の承認を得るまで3ヶ月かかりました。当時は楽しくなかったのですが、今振り返れば良い思い出です」と、彼はアラブニュース・ジャパンに語った。
またアキヒトは、インスピレーションを得るため日本のアニメや漫画にも注目しており、お気に入りのシリーズの一部として『ドラゴンボール』や『ろくでなしBLUES』、そして特に『北斗の拳』を挙げた。
彼はその理由について、「約9年間、空手を習っていました。同時に、私たちの世代ではその漫画がとても人気がありました。自分独自のマッチョなキャラクターを描いてみたいと思っていました」と述べた。
今後のプロジェクトに関して、アキヒトは次のように述べた。「現在はコロナウィルスのため、映画の仕事は1つもありません。しかしながら、小さな1/2サイズの『女郎蜘蛛(スパイダーレディ)』や、1/3サイズの『平和の像』を作っています。近いうちに何らかの展覧会で展示できることを願っています。また、新しい胸像サイズのプレデターが、近日中にCoolPropsから登場する予定です。それについて何の約束もありませんが、私の作品をすぐに見ていただけることを願っています」