






アミン・アッバス
ドバイ:『ダークネス・ロード』は、ドバイに拠点を置くゲーム開発会社「フォックスリート・ステュディオス」の制作による、初のアラブもののサバイバルホラーゲームだ。
同制作スタジオはUAEの若者たちで構成されており、世界中のゲーム人口に向けて、ユニークなデジタル傑作を提供し、ビデオゲームのストーリーを通じてアラブ文化を紹介しようと多くの時間と努力を注ぎ込んでいる。
本作は、第三者目線のサバイバル体験を味わうゲームで、アラビア湾岸諸国全域のリアルなキャラクターたちが登場する。そして、プレイヤーは、アラブの伝承や恐ろしい神話をテーマにした謎や課題を解いていく。
発売間近のこのホラーゲームは、ビデオゲームの世界にアラブ湾岸地域の特徴を組み入れた世界発のゲームであるとされ、物語の展開は、暗くて恐ろしい湾岸地域を舞台に繰り広げられる。
フォックスリート・ステュディオス社の共同設立者兼プロデューサーであるフセイン・ダルウィッシュ氏は、アラブニュースの独占インタビューで、『ダークネス・ロード』の開発秘話を語った。「ビデオゲームの開発を思い立ったのは何年も前のことですが、当時はリソースが不足していたため、自分たちのコンセプトを現実化することができませんでした。『ダークネス・ロード』企画の調査や開発は2019年に開始しましたが、物事が進みだしたのは2020年に入ってからでした」
「世界的にロックダウンとなったことで、オンライン会議によりチームの時間をたっぷりとることができたのです。チームはそれ以来、本作のために企画した内容を細部まで入念に実現しようと懸命に頑張っています」
「もしすべてが計画通りにいけば、2021年の第4四半期か、2022年初頭にはゲーム公開となる予定です」
開発段階では、技術的な問題から物流問題に至るまで、様々な難題に直面したとダルウィッシュ氏は言う。「日本や欧米とは違い、中東地域はゲーム開発の大拠点とはいえず、ゲームの開発を始めるのに必要な一連のスキルをもつ人員を集めるのが大変でした」
ダルウィッシュ氏のビデオゲームやその開発への拘りが、フォックスリート・ステュディオスのチームや彼自身への刺激となっている。「私は2019年からゲーム開発事業に携わっていますが、私たちのコンセプトは、対象とする世界中のゲーム人口に向けて、ユニークなゲーム体験を作り上げて発表することです」と彼は付け加えた。
同社は、2015年に独立のITコンサルタント会社として創業した。2020年に、UAEの若い人員たちのグループがスタジオを取得してビジネスモデルを方向転換し、ゲーム機とPCビデオゲームの開発に特化することになった。
それ以降、同スタジオは、『グロートピア』というモバイルゲームにも短期間携わったとダルウィッシュ氏は述べた。「とはいえ、『ダークネス・ロード』が、我々のこれまでの最大かつ最重要なヒット作品です」と彼はアラブニュース・ジャパンに語った。
ビデオゲームの着想について、ダルウィッシュ氏は次のように述べた。「『メタルギアソリッド』シリーズから、『L.A.ノワール』や『ヘビーレイン』に至るまで、私の頭の中に『種を植え付け』て、深いインスピレーションを与えてくれた素晴らしいゲームがたくさんあります」
プロデューサーである同氏は、スタジオのチームメンバーには日本のアニメや漫画の大ファンが何人もいると述べた。